受診の目安と治療法
編集部
どのような場合に受診すべきですか?
金城先生
同年代と比べて明らかに低かったり、身長の伸び方が悪くなっていたりする場合、重要な受診の目安になります。1年間の身長増加が明らかに少なく、成長曲線から外れてきた場合は、早めに医療機関へ相談することをおすすめします。学校健診で指摘された場合も受診のきっかけになります。
編集部
どの診療科を受診すればよいですか?
金城先生
まずは、かかりつけの小児科に相談しましょう。ただし、成長やホルモンの評価には専門的な知識が必要なため、場合によっては小児内分泌専門医(日本小児内分泌学会)を紹介されることもあります。
編集部
低身長の治療はどのようにおこなわれますか?
金城先生
治療は原因となる疾患によって異なります。成長ホルモン分泌不全症の場合、成長ホルモン補充療法がおこなわれます。甲状腺機能低下症の場合、甲状腺ホルモンを補う内服治療が中心です。いずれも定期的な通院と経過観察が必要になります。
編集部
どちらの疾患も治療で低身長を改善できるのですか?
金城先生
はい。改善が期待できます。実際、低身長の多くは体質性や特発性であり、保険診療の対象にならないケースがほとんどです。しかし、成長ホルモン分泌不全症や甲状腺機能低下症が原因の場合は、適切な治療によって身長の改善や、標準的な身長範囲に近づけられる可能性があります。この場合、保険適用で治療が可能です。
編集部
治療は早いほうがよいのですか?
金城先生
はい、治療は早期に開始するほど効果が期待できます。成長できる時期には限りがあるため、診断や治療が遅れると、十分な身長の伸びが得られない場合があります。「とりあえず様子を見よう」という期間が長くなり過ぎないよう、違和感があれば早めに相談するようにしましょう。
編集部
最後に、メディカルドック読者へのメッセージをお願いします。
金城先生
低身長の多くは病気が原因ではなく、医学的な治療の対象とならないケースがほとんどです。そのため、すべての子どもに治療が必要というわけではありません。しかし、まれに治療可能な病気が隠れていることもあるため、そうしたケースでは、治療の機会を見逃さないよう注意が必要です。身長の伸びに不安を感じたら、早めに医療機関へご相談ください。
編集部まとめ
低身長の多くは体質によるものです。しかし、ごくまれに治療で改善が期待できる病気が隠れている場合もあります。自己判断せず、気になった時点で医療機関に相談するよう心がけましょう。

