次からの宝くじ代は夫のお小遣いで
「そんなの、仮定の話だろ?」
「そうかもしれないけど、私はそう思うの。だから、これからはあなた自身の純粋なお小遣いで買って。それなら、1億当たっても私は何も言わない。一円も家計に入れなくていい。その代わり、購入費は家計から出さない。それでいいでしょ?」
祥太は鳩が豆鉄砲を食ったような顔をしています。彼は、「俺のほうが大人になって譲ってやった」という自分勝手な物語に酔って、その裏で私がどれほど傷つき、冷めた目で彼を観察していたかに全く気づいていなかったのです。
「200万ぽっちでこんなに家族を見る目が変わるなんて思わなかった。こんなことになるなら、家計からの出費は絶対に嫌だよ」
私の真剣すぎる眼差しと、その言葉の重みに、祥太はようやく言葉を失いました。部屋を包む沈黙の中で、彼はようやく事の重大さに気づいたようでした。
「……わかった。次からは、俺の小遣いから買うよ」
ようやく祥太が合意しました。でも、一度北極のように冷え切った私の心は、その言葉一つですぐに温まるほど単純ではありません。
あとがき:信頼の損益分岐点
汐里の言葉は、まさに正論のナイフです。「1億当たったらもっと悲惨なことになっていた」という指摘は、金銭トラブルの本質を突いています。ここで退かずに、きっちりと「境界線」を引き直した部分に、彼女の強さを感じます。
お金の切れ目が縁の切れ目にならないよう、必死に「家族」を守ろうとする彼女の最後の抵抗に、拍手を送りたくなります。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ゆずプー
(配信元: ママリ)

