交通ルールを“自分ごと”にするには?
――子どもが危険を「理解したつもり」になってしまうこともありますよね。
比企野 はい。自宅で言葉だけで「あそこは危ないよ」と言っても、子どもはわかったつもりになってしまいます。 実際の環境は異なりますから、可能であればその場所へ行き、「ここは車が多いね」「近道しようとせず、あそこの横断歩道を渡ろうね」と、実際の現場とイメージを結びつけることが重要です。
――交通ルールを「自分ごと」として子どもに理解させるにはどうすればいいですか。
比企野 子どもの生活と結びつけて考えさせることです。「ここは危ないから気をつけてね」と伝えるだけでなく、「もしここで車が来たらどうなるかな?」と問いかけることで、自分ごととして考えるきっかけになります。
怪我の恐ろしさや事故の重大性をどこまで伝えるかは難しいところではありますが、日常生活の「痛い」「怪我をした」という経験と結びつけて、「あんなふうになったら嫌だよね」「走れなくなったら悲しいよね」と、理解できるように説明するといいと思います。
――交通事故をなくすためにはどうしたらいいと思いますか。
比企野 「地域社会の見守りの目」「子ども自身が学ぶ教育」「ドライバーの安全運転」の3つの視点が重要だと考えています。
「7才の交通安全プロジェクト」の活動における「地域社会の見守りの目」としては、2020年6月から全国の小学校や児童館に横断旗を届ける活動を続けています。これは当会の自動車共済「マイカー共済」のお見積もり1件につき、横断旗1本を寄贈する取り組みで、これまでに194万本以上を届けてきました。
そうしたなかで、横断旗を各家庭に行き渡る形で活用していただけるようになったことや、「生地がしっかりしていて両面プリントなので長く使える」といった声をいただくと、この取り組みが交通安全に役立っていると実感します。

同会が寄贈した横断旗。ビニール製のものと違い、破けにくく劣化しにくい生地を採用。両面プリントなので裏面でも「横断中」の文字がはっきり読めた
――最後に、保護者へのメッセージをお願いします。
比企野 「7才の交通安全プロジェクト」の取り組みとして、2025年より、4月4日を「こども見守り活動の日」に制定しました。今後もこの日を起点に見守り活動の大切さを発信し、社会全体で子どもたちを見守る文化を定着させていきたいと考えています。
家庭から交通安全を意識し、地域・教育・ドライバーが連携して事故のない社会を目指していけたらと思います。


7才の交通安全プロジェクト特設サイトでは、「交通安全デジタル絵本」「交通安全マップ」「安全運転診断」など、親子で学べる多彩なコンテンツを用意しています。
https://www.zenrosai.coop/anshin/7pj/
(取材・文:宮本貴世、撮影:マイナビ子育て編集部)
