寂しくなかったそのわけは
着信音の大きさにびっくりし慌てて応答すると、「お母さん、A施設に入っていたあのおじいちゃんの通夜なんだよね? 行けなくてごめん、オンラインお参りしていい?」成人し、他県に散らばって住んでいる3人の子どもたちからのグループ通話でした。早速ビデオ通話に切り替え、こちら通夜会場の様子を説明し、祭壇のろうそくに灯りをともし、子どもの人数分、線香に火をつけました。画面越しにわが子たちが次々に合掌する様子が見えました。
お参りが終わっても、グループ通話が続きました。それぞれ亡くなった叔父についての思い出を語ってくれたり、近況を報告してくれたり、子どもたちと、思いのほか長い時間を過ごせました。ふと見上げると、遺影の叔父も私たちの他愛ない話を穏やかに聞いているように見えました。広い空間が温まったような気がして、一晩落ち着いて過ごすことができました。
翌朝早く、葬儀社の方が出勤すると、新聞とコーヒーが差し入れられました。「お一人でご不便なかったですか?」と聞かれましたが、私が「遠方の子どもたちがオンラインでお参りしてくれて、にぎやかに過ごせましたよ」と応えると、担当の方は、「いやあ、そういう時代なんですねえ。でもよかったです」と安心されたようでした。
まとめ
他に身寄りのない叔父の葬儀に際し、通夜会場に泊まったのは私一人でした。人生の半分以上を介護施設で暮らした叔父でしたが、最後の夜を一人にしなくてよかったです。がらんとした空間を埋めてくれたのは遠方の子どもたちでした。おかげであまり寂しさを感じることなく、温かい気持ちで過ごせました。家族のぬくもりが叔父にも伝わったのではないかと感じました。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:森原あさみ/50代女性・会社員
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年3月)
※一部、AI生成画像を使用しています。
著者/シニアカレンダー編集部
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