振袖にできてしまった虫食い穴を、刺しゅうで美しく生まれ変わらせる動画がInstagramで話題になっています。投稿は記事執筆時点で5万1000回再生を超え、2100件以上の“いいね”を集めています。
投稿したのは、ハンガリー出身で京都在住のAndi(@kimono.hungary_andi)さん。半衿や着物、羽織、帯などにハンガリーの伝統的な刺しゅうを手縫いで施すアーティストとして活動しており、SNSでは作品や制作の様子を発信しています。
今回刺しゅうするのは、肩の部分に虫食い穴ができてしまったアンティークの振袖。本来であれば目立たなくする補修が選ばれそうな場面ですが、Andiさんは刺しゅうで“魅力に変える”方法を選びます。
まずは図案を描くところからスタート。トレーシングペーパーに花のモチーフを丁寧に描き、布用複写紙を使って振袖へ写していきます。かわいらしい花柄が、やさしく生地の上に浮かび上がります。
生地を刺しゅう枠で固定すると、いよいよ針を入れる工程へ。Andiさんが選んだ糸は、深みのある赤色でした。振袖と同系色でなじませるのではなく、あえてコントラストをつけることで、装飾としての存在感を引き立てています。
針が進むにつれて、平面だった花のモチーフが少しずつ立体的な模様へと変化。問題の虫食い穴は花の中心に配置され、糸で丁寧に埋められていきます。気付けば“欠けていた部分”は完全に消え、違和感なくきれいになじんでいました。
一通り刺し終えると、いよいよ完成です! 鮮やかな青紫の生地に、赤い花がくっきりと映え、思わず見入ってしまう仕上がりに。もともと穴があったとは思えないほど自然で、視線を引き寄せるアクセントとして美しく存在感を放っています。
裏地の赤とも絶妙に調和しており、刺しゅうだけが浮くことなく全体にすっとなじんでいます。まるで最初からあった模様のように見えます。ダメージをカバーしながら魅力へと変えていく手仕事。こんなふうに生まれ変わるなら、着物を長く大切にしたくなります。
コメント欄には「ものを大切にする心がセンスに表れているようで素晴らしいと思います」「ハンガリー刺繍素敵ですね」「私も羽織に刺繍で家紋を入れたいと思ってました! 参考にさせてもらいますー!」「アンティーク着物、素敵です」「虫食いが鮮やかに変身するなんて夢にも思わなかった」「お見事な変身でした」「すんごー!!」「んまぁ!素敵...」「技があるって素晴らしい」「素敵な技術を持ってるのは良いですね♪」といった声が寄せられています。
Andiさんは、X(Twitter)アカウント(@kimono_hu_andi)でも素敵な作品を公開中。また、「キモノにハンガリー刺繍by Andi」では、着物や帯などへの刺しゅう依頼も受け付けています。
画像提供:Andi(@kimono.hungary_andi)さん

