さまざまなコミュニティを持つようにしている理由
――動物愛護のボランティア活動だけでなく、好きな陶芸家さんの窯へ訪問されるなど、新しいコミュニティに積極的に入っていくイメージですが、それは50代に入られて意識的にしていることなのですか?青木:そうですね。いろいろなコミュニティを持っていたほうがいいと思っています。芸能界だけにならないようにしたほうがいいかなと。わたしが芸能界で価値だと思っていることを、一切考えない人たちといると気がラクになります。それに、わたしはギャンブルに依存していた時期があるのですが、動物愛護に力を入れることでギャンブルにのめり込みすぎない努力もしています。
――芸能界以外のコミュニティにいることが大事なんですね。
青木:そうかもしれないですね。客観性も身に付くし、自分がどう見られているかも感じられるので。よかったと思います。知らない方のお話、面白いんですよね。別のコミュニティに行けば、ギャンブルの話をする人はいない。だから誰と付き合うかがすごく大事なんです。
どこに身を置くかが本当に大事。わたしにとっては自助グループみたいな意味もあると思います。ボランティア活動はお金もかかるけれど、ギャンブルほどではないですし、いいことをしているからみんなほめてくれますし。
高校生の娘に「遺産の話」を
――きっかけは自分のためではあるけれども、結果、世の中の役に立てていることは大きいですね。青木:そうなんですよ。しかも、動物の命のことなのでともすれば熱くなりがちなんですけど、わたしは冷静に接してるのですごくいいと思うんです。ただ、やるからには詳しくなろうと思いますし、経験もありますから、それをアウトプットすると、すごくほめられますね。10何年やっていると人間のいろいろな面も見られるので、驚くこともありましたけど。
――本書を出されたことで、家族間での変化はありましたか?青木:高校生の娘に遺産をどう遺すかという話をしました。不動産で遺してほしいのかそれとも現金か、それとも違うものか。たとえば不動産じゃないほうがいいとなった時は、あなたが30歳になる時にいくらかの現金を渡しますよと。それ以外はわたしが使い切ってしまうみたいな。
――遺産はもめるイメージがあるので、情報整理は大事かもしれないですね。
青木:お金の本を出すと、お金の話をいろいろな人とできるのでよかったなと思っています。みんなこんなふうに考えていたのかとか、締めるところは締めているなとか、もともと不労所得があったのかとか、一緒になってお金を使っていたらまずいな、とか。お金ないと言いながら、土地を持っていたんだ、とか(笑)。いろいろなことを学べてよかったです。
<取材・文/トキタタカシ 撮影/塚本桃>
【トキタタカシ】
映画とディズニーを主に追うライター。「映画生活(現ぴあ映画生活)」初代編集長を経てフリーに。故・水野晴郎氏の反戦娯楽作『シベリア超特急』シリーズに造詣が深い。主な出演作に『シベリア超特急5』(05)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)などがある。現地取材の際、インスタグラムにて写真レポートを行うことも。

