「1人でも生きていける」50代、自立女性の婚活
55歳のみわさん(仮名)は、初婚の公務員です。大学を卒業して以来、地道に働き、堅実に貯蓄と資産形成を続けてきました。住宅ローンの支払いを終えた2LDKの分譲マンションに住み、「老後資金への不安はほとんどないです」と胸を張ります。
「生活には困らないのだけれど、このまま1人で生きていく人生は味気ない」と思うこともあるそうで、それが婚活を始めた理由でした。
そんな中で活動をスタートしたのですが、ご自身がしっかりと自立できているだけに、お見合いした男性のほとんどが、頼りなく映ってしまうようでした。
同世代男性が将来設計について曖昧な話をすると、みわさんは思わず見合いの席で助言を始めてしまいます。
「老後資金は、早く準備した方がいいですよ」
「そんな曖昧で計画性のない考え方では、老後が不安ではないですか?」
「NISAやiDeCoをやっていない? 今からでも始めた方が良いのでは? あと、貯金の目標額は決めておいた方が安心ですよ」
「収入だけじゃなくて、支出の管理も大事ですよね」
本人に悪気はありません。むしろ誠実さから出る言葉でした。しかし男性側には“評価されている”“指導されている”ように伝わってしまうのです。
恋愛し、共に生活を築いていくパートナーではなく、手厳しいファイナンシャルプランナーと話しているような気持ちになってしまうのでした。
結果として、「しっかりした方だが気を遣う」「自分では不相応」「一緒に結婚生活をしていくイメージが湧かなかった」という理由で、お見合いをお断りされたり、仮交際に入っても、1、2度会うと交際終了になったりすることが続いていました。
長く自立して生きてきた人ほど、自分の価値観や生き方に確信を持っています。それは大きな強みなのですが、結婚相手に選ばれるのは、「正しさ」や「正論」を振りかざすよりも、居心地の良さや思いやりを感じさせる柔らかな雰囲気の女性です。
今回の3人は、年収や見た目などで不足している部分はありません。しかし、「結婚したい」と相手に思わせる人間的な魅力が欠けている点が共通していたのです。
婚活は、“良い条件の人を探すこと”ではありません。“関係性を築ける相手を見つけること”なのです。
結婚できる人とできない人の差は、スペックではありません。向き合った相手の変化に合わせて、自分の結婚観をうまく調整できるかどうか。その柔軟さこそが、成婚していく鍵になっていくのです。
