
「ぼる塾」のリーダー酒寄希望が、メンバーの田辺智加、あんり、きりやはるかの相談に答える毎月連載「酒寄さんちょっと聞いてくださいよ」。第62回は、あんりから「昔より本を読むのに時間が掛かってしまう」という質問が。読者家の酒寄さんが本との関わり方をを語ります。
===
■「本は大好きだけど、最近は少し疲れてしまいます」
みなさんこんにちは。ぼる塾の酒寄です。この4月から息子がついに小学生になります!時が経つのが早すぎる!そりゃわたしも4月で38歳になるわけです!(4月が誕生日)そんな彼は最近三国志にハマっており、
息 子 「呂布ってなんであんなに格好良いんだろう……」
と、呂布に対してお熱です。わたしも昔呂布にハマった経験があるので、親子揃って呂布を通るんだなとしみじみと感じました。
それでは今月もはりきって相談に乗っていきたいと思います!
冬は眠さと戦ってます、あんりです。
鍋におでんやお餅、冬の食べ物が好きすぎて、叶うなら一生冬がいいです。
本が好きな酒寄さん!!
私は最近、読んでいる本や漫画の登場人物とか設定がちゃんと頭に入らなくて昔より本を読むのに時間が掛かってしまいます。
本は大好きだけど、最近は少し疲れてしまいます。
そんな時、酒寄さんにもありますか?
あんりちゃんからの相談です。冬の食べ物って美味しいですよね!ですが、わたしは寒いのは苦手なので叶うなら冬は一週間くらいで良いです。冬の食べ物はきっと秋に食べても美味しいので、冬は一週間にしておきましょう。あんりちゃんがもしも魔法のランプを見つけても、一生冬にしておくれなどと頼まないでくださいね!
では、本題に入ります。この相談はよーくわかります!わたしもいつからか本を読むのに時間が掛かってしまうようになりました。海外の作品などはとくに、「この人誰だっけ?」ということが多くなり、何度も前のページに戻って確認してしまいます。……すみません、これは昔からでした。大学時代、わたしは一生このアガサ・クリスティ一冊を読み続けるのではないかと思うくらい前のページに戻った記憶があります。そして、犯人がわかっても名前がうろ覚えなのでピンとこないという最悪の結末。アガサ・クリスティは悪くありません。わたしが悪いのです。
昔から海外小説の人物の名前が覚えられないことは置いておいても、老いによる理解力の衰えはひしひしと感じています。刑事もので公安などが出てくると誰が味方で誰が敵なのかもうパニックです。
けれども、本を読むのに疲れたと感じたことはまだありません。以前よりも時間がかかったとしても、純粋に読書の楽しさが疲労を上回ります。極論、本の内容を全て理解できなくても楽しいといいますか、いや、本当は全部理解したいですよ!けれども、「あの部分はよくわからなかったけど、ここはすごくすき」という楽しみ方をしています。本の中で一か所でもお気に入りの台詞に出会えたらとてもハッピーになります。
現実でも、全て把握して人付き合いをしているわけではないので、本の世界の登場人物のことも完璧に理解しなくても大丈夫ではないでしょうか?
こんなことを言っていますが、恐らく、読書という趣味がわたしに合っているのだと思います。もしもこれが読書ではなくスポーツ観戦だとしたら、ルールがどこかひとつでも理解できない時点でもう疲労が半端ないしイライラマックスです。
それともうひとつ!わたしが読書に対して疲れ知らずになっているのは、読書との関わり方に少し変化があったからかもしれません。
これはわたしの人生の目標なのですが、いつか小説を書きたいと思っています。以前、一度短編小説を書かせていただいたことがありました。そのとき、普段書いている漫才やコント、エッセイとも違う小説というジャンルに大苦戦しました。うまく書けないわたしは編集の方にこんな相談をしました。
酒 寄 「どうしたら小説ってうまく書けるようになりますか?」
我ながらバカみたいな質問です。しかし、編集の方は真面目にアドバイスをくれました。
「小説をうまく書けるようになりたいなら、たくさん本を読むことです。上手な作家さんの文章を読むことが一番勉強になります」
それ以来、全ての読書に対して、「この一冊を読み終わったとき、わたしの小説レベルは上がっている」というプラス要素が加算されるようになったのです。実際に上手になっているかはわかりません。しかし、それを踏まえて読むことによって、作家さんの文章の書き方をじっくりと堪能しながら読むようになりました。すると、老いにより失っていた理解欲も少し復活したような気がしました。
もしよかったらあんりちゃんも、「この一冊を読み終わったとき、わたしの小説レベルは上がっている」と、思いながら読んでみてください。もしかしたら疲労が減っているかもしれません。それと、疲れているときに読書をすると疲れるので、本は元気なときに読みましょう。本が原因ではなく、元から疲れているのかもしれません。


