
3月30日に放送された野球トークバラエティ「ダグアウト!!!」(毎週月曜夜9:00-10:00、BS10)。今回のゲストは東京ヤクルトスワローズ一筋で首位打者を獲得して2025年に引退、今シーズンから二軍打撃コーチを務める川端慎吾と、ケガからの復活を目指す塩見泰隆だ。MCの真中満、ラブレターズ溜口佑太朗とともに、現役と指導者という異なる立場からヤクルトの魅力や舞台裏を語り尽くした。
■コーチ転身の裏側とストイックな復活への決意
今回のゲストは、コーチと現役選手という普段とは一味違う組み合わせ。引退後、メディア出演も増えている川端は、「(オフシーズンは)自主トレをやっていたので。それがなくなったので引き受けさせていただこうかな」と露出が増えた理由を明かす。
これに対し真中が「川端慎吾がコーチを引き受けずに、もしこちらの仕事に来たら脅威でした」と語ると、スタジオは笑いに包まれる。これには川端が「真中さんのトーク力には敵わないです」と謙遜し、柔らかな空気感を生み出していた。
一方の塩見は2024年、2025年とケガに苦しんだ日々を振り返る。リハビリ期間中のメンタル維持の難しさに触れつつも「常にアクセルを踏んでやり続ける」と語り、復活への強い覚悟をにじませた。気分転換すら控え、自らを追い込む姿勢にはトップアスリートとしての矜持が感じられる。
■「仙人みたいな人」…青木宣親への絶対的信頼と山田哲人の人間味
番組序盤では、ヤクルトの名選手たちの意外な素顔が次々と明かされた。2026年からヤクルトのGMに就任した青木宣親について、川端は「目標」と表現。「青木選手みたいになればレギュラーが取れる」と信じて努力を重ねてきたという。また現役時代には「相手ピッチャーのことも全部青木さんに聞いていた」と語るほど、絶対的な存在だったことがうかがえる。
塩見も青木を「仙人みたいな人」と表現し、その豊富な知識量を称賛。野球に関する引き出しが多く、聞けば何でも答えてくれる存在なのだとか。一方、GMというポジションについて溜口が「立場が変わると話しづらくなりそう」と懸念を口にすると、川端は「いつも通りな感じで接してくれる」と変わらぬ人柄を明かした。
さらに話題は山田哲人のエピソードへ。川端は山田を「寂しがり屋」と評し、1人で行動することはほとんどなく、新幹線の移動などの際も常に誰かと一緒に行動しているというエピソードを明かす。寡黙でストイックにトレーニングをしているイメージがあるだけに、意外な一面に溜口は驚いたようだ。
塩見も遠征先での交流を振り返って「行くとき(部屋のドアを)コンコンしろ」と言われたエピソードを披露するなど、グラウンド上での姿とは異なる一面を語った。さらに山田が行く先は庶民的な店が多く、最近では「古びれたいい感じの焼き鳥屋さん」に連れて行ってもらったが周囲に気づかれることもなかったという。「あの人、(オーラを)消すの上手い」と塩見が語るとスタジオは大きな盛り上がりを見せる。
真中は監督就任前のエピソードとして、当時21歳の山田から「来年の監督、真中さんですか?」と直接聞かれたことを回顧。「それぐらいピュアで純粋なんですよ」と、その飾らない性格を評した。
■“水かけ文化”とファンの温かさに見るヤクルトの魅力
番組後半では、サヨナラ勝利時の“水かけ”に関する裏話も飛び出した。溜口が「イラッとしたり、さすがにやりすぎだろって思うことはないのかなって」とファン目線の率直な疑問を投げかけると、川端は「人を見てます」と即答。「僕とか山田哲人にはみんなやらない。特に哲人は本気で怒るから」と語ると、その言いぐさにスタジオは爆笑に包まれた。
かけていい相手とそうでない相手を見極める暗黙のルールのようなものがあるという。これには真中も「確かに俺も古田さんとか池山さんにはかけづらい」と共感するあたり、“空気を読む”ことの大事さは世代を超えるようだ。
そして「ヤクルトのここが好き」というテーマでは、川端がファンの温かさを熱弁。「どんだけ負けてても、そんなにヤジもない。いつも頑張れという言葉をいただける」と語り、チームとファンの関係性の深さを強調する。
今回の放送は、コーチと現役選手という立場の違いがあるからこそ見えてくるチームの内側が色濃く映し出されたと回と言えるだろう。技術論だけでなく人間関係や空気感といった目に見えにくい部分が、チームの強さや魅力を支えていることを改めて感じさせてくれた。

