
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。
今回は飛鳥新社より出版された『すごい自然体に読むだけでなれる4コママンガ』(著:大橋しん)のマンガ担当、LINEマンガで『実子3人を育てながら14人の里親になりました』を連載中の赤松かおりさんに注目し、X(旧Twitter)に投稿された『地方女子 孤軍奮闘』をご紹介しよう。
同作は都会に移ることはせず、生まれ育った町で生活し続ける女性を描いた一作。以前赤松さんのXに前編と後編に分けてポストされると、合計約4000ほどの「いいね」が寄せられている。そこで作者の赤松さんに、同作を描いたきっかけについて話を伺った。
■地元から出たいのに一歩踏み出せない…彼女を変えたのは“交換日記の記憶”

見える範囲に田んぼと民家しかない田舎の会社で働いている事務員で29才のよしこ。彼女の友人たちは進学や就職で都会に出ていってしまった一方で、よしこは“田舎の人間関係”を窮屈に思いながらも生まれ育った町から一歩も外に出られていないのだった。
心の中で“ずっとここではないどこかに行きたい”と思いつつも日々を過ごしていある日、会社で大きなミスをしてしまう よしこ。また、同僚たちが「また よしこさん やらかしてたな」「あの人 大卒だけど 仕事できんくない?」と話していることを聞いてしまい、これ以上迷惑をかけたくないと思って辞職を決意する。
その後、お見合いや合コン、好きなカレーイベントに参加するなか、自身が幼い頃、絵や文章で出来事を伝える“交換日記”が好きだったことを思い出し…。
読者からは「悩まずとにかく行動することの大切さを実感できた」「素敵な話」など好評の声が相次いでいた。
■作者・赤松かおりさんが作中で気に入っているのは「後編のラストシーンのコマ」

――『地方女子 孤軍奮闘』を描いた経緯をお教えください。
地方での生きづらさを描いた作品が、都会に出ていけた人の視点からしか描かれたものばかりなのに、ずっと違和感がありました。でも、その違和感を疑う物語はまだ少ないと感じています。だったら、自分で描いてみようと思いました。
都会に出てきて完結!ではなく、地方にいながらも、自己実現をめざして奮闘する、そんな姿を描きたかったです。
――前編と後編を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあれば教えてください。
前編では、地方での閉鎖的な悩みを、自身の実感や周囲の人の話などをもとに、マンガを構成しています。
後編では、派手な成功や劇的な変化を描かないことに、あえてこだわりました。現実はもっと地味で、迷いながら、小さな選択を積み重ねていくものだと思っています。その地味さをちゃんと描くことが大事にした部分でした。
――前編と後編のなかで特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共に教えてください。
後編のラストシーンのコマです。前編冒頭のコマとの対比で、何かを大きく変えなくても、自分の視点が少し変わるだけで、世界の見え方は変わる。その感覚を表現したかった場面です。
――2026年の展望や目標をお教えください。
これからも、自分の身の回りにあるテーマや、誰かの気持ちに寄り添える作品を描き続けていきたいと考えています。わかりやすい答えを出すよりも、読んだあとに少し考えたくなるような作品を増やしていけたらと思っています。
――読者へメッセージをお願いします。
「好き」という気持ちで動いた先に、思いがけない出会いやつながりが生まれることもある。この作品を通して、その感覚を少しでも感じて頂けたら嬉しいです。
また、LINEマンガで『実子3人を育てながら14人の里親になりました』を連載中です。親が育てられない赤ちゃんを預かる「里親」をはじめる主人公のマンガです。実際に、里親をされている方に取材してマンガを構成しています。
育児を1人で抱え込んでいる方に、頼れる里親というものがあるということを少しでも知っていただけたら嬉しいです。

