親友と距離をおく決意
結局、玲奈は仕事だけでなく、かけがえのない子どもたちまでうしないました。
それからというもの、彼女のSNSは「悲劇のヒロイン」を演じる投稿と、一方で、深夜まで飲み歩き、見知らぬ男たちとはしゃぐストーリーが交互にアップされるようになりました。
「寂しい」「だれか助けて」「もう死にたい」 そんなメッセージが私にも届くようになりましたが、私は一度も返信をしませんでした。
今の私には、おなかの中に恭司さんとのあたらしい命が宿っています。
すさんだ彼女のエネルギーにふれることは、今の私にとって…そして、私の家族にとって毒でしかない…。
「なにしてんのよ…玲奈。遊んでるヒマがあるなら、土下座して、お母さんにあやまって、仕事を探して…子どもを迎えに行きなよ……!」
スマホの画面に向かって、何度もそう叫びそうになりました。
けれど、説教をしても、彼女には届かない。彼女が自分で自分の足元を見つめ直さない限り、どんな言葉も無意味なのだと、痛いほど理解していました。
私は静かに、彼女の通知をオフにしました。
あとがき:「境界線」を引くという優しさ
子どもをうしなってもなお、SNSで承認欲求を満たそうとする玲奈…。特筆すべきは、サユミが「返信しない」という選択をした点です。
冷酷に見えるかもしれませんが、あたらしい命を守るためには、負のエネルギーを遮断する勇気も必要です。「共依存」になりかけた友情に終止符を打つことは、サユミにとっても、そして、玲奈が立ち直るためにも、さけてはとおれないもの。それは、本当の優しさゆえの「決断」だったと言えます。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ゆずプー
(配信元: ママリ)

