●法が定める法制審の委員らの「選び方」
法制審議会令は、法制審の委員や臨時委員について「学識経験のある者のうちから、法務大臣が任命する」と定めている。
一方、基本的計画は、中央省庁の改革を進めるため、政府が1999年4月に閣議決定したもので、法制審を含めた広い意味での審議会などが対象とされている。
その中で、選定の基準のようなものがいくつか示されている。
<委員等については、行政への民意の反映等の観点から、原則として民間有識者から選ぶものとする。国会議員、国務大臣、国の行政機関職員、地方公共団体又は地方議会の代表等は、当該審議会等の不可欠の構成要素である場合を除き委員等としないものとする。>
<委員の任命に当たっては、当該審議会等の設置の趣旨・目的に照らし、委員により代表される意見、学識、経験等が公正かつ均衡のとれた構成になるよう留意するものとする。審議事項に利害関係を有する者を委員に任命するときは、原則として、一方の利害を代表する委員の定数が総委員の定数の半ばを超えないものとする。>

●厳格な条件や基準は示されておらず
もっとも、これらの法令や計画には「どんな学識経験者を、どのような基準で選ぶべきか」という具体的なプロセスまでは明記されていない。
開示文書から読み取れる事実を踏まえると、たとえ実際に調整に当たるのが刑事局長よりも下の職員だと考えても、事実上は検察官である刑事局長が委員や幹事を選び、その選定にあたって厳格な条件や基準が課されているわけではないようだ。

熊本大学の岡本洋一准教授は、これまでの弁護士ドットコムニュースの取材に対し、「なぜ再審制度を研究し、論文や著作を書いている人が選ばれないのか、『検察官(法務省)の言いなりにならないから』としか考えられません」と指摘した。
法制審に対しては、冤罪被害者や国会議員からも疑問や批判の声が上がっている。人選の過程が見えない「ブラックボックス」のままでは、その不信感を拭い去ることは難しいだろう。

