「階段の上り下りは大丈夫ですか」65歳スキマバイトに応募、この返信は「単なる確認?」それとも?

「階段の上り下りは大丈夫ですか」65歳スキマバイトに応募、この返信は「単なる確認?」それとも?

“「ヨロヨロ」と生き、「ドタリ」と倒れ、誰かの世話になって生き続ける”
――『百まで生きる覚悟』春日キスヨ(光文社)そんな「ヨロヨロ・ドタリ」期を迎えた老親と、家族はどう向き合っていくのか考えるシリーズ。

「階段の上り下りは大丈夫ですか」65歳スキマバイトに応募、この返信は「単なる確認?」それとも?の画像1(写真ACより)

65歳、スキマバイトへ応募

 前期高齢者となったばかりの森香苗さん(仮名・65)。

 今話題のスキマバイトを利用して利用して雀の涙程度の年金の足しにしたいと考えたが、いきなりのスキマバイトはハードルが高い。そこでまずは介護施設の有償ボランティアを試してみることにした。

 特別養護老人ホームやデイサービスでの“ほぼ時給400円”の有償ボランティアを経験し、「安い労働力扱い」をされることに虚しさが募った森さんは、「経験も積んだし、本格的なスキマバイトを探そう」と決意したのだった。

(前回:「ようやく母の気持ちがわかりました」無理にデイサービスに行かせたことを、申し訳なく思った

 登録したのは、業界大手のサイト。

「スキマバイトなら介護の有償ボランティアより自宅から近いバイト先があるだろうと期待したのですが、都心ではないせいか、意外と少ないんですね」

 テレビなどでは、飲食店でバイトする中高年がよく取り上げられているが、森さんの住む市の中心部でさえ、ほとんど募集はなかった。

ここならシニアでも嫌な顔はされないだろう

「あっても肉体労働とか、深夜の仕事とかで、60代女には無理だなと。数カ月はただチェックするのみで終わりました」

 ようやく「エイっ!」と勇気を出して応募したのが某ファストフード店だった。

 ファストフード店やコンビニはほとんど経験者しか募集していない中、その店は未経験者もOKだった。お客のもとに商品を運ぶことや簡単な清掃が主な仕事だとある。

 前にテレビで60代後半の女性がこのファストフード店でパートとして活躍しているというのを見たことがあったので、ここならシニアでも嫌な顔はされないだろうと思ったのだ。

 電車で5駅ほど行ったところにある店で、自宅からも比較的近い。これでいったん経験者になれば、他店でも勤務できるだろうと胸算用していた森さん。

 店に「よろしくお願いします」というメッセージを送ったところ、まもなく担当者から返信が来た。

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