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投資信託とは何か? 仕組み・リスク・資産運用会社の全体像|鈴木雅光

投資信託とは何か? 仕組み・リスク・資産運用会社の全体像|鈴木雅光

崩れた“証券会社主導” 資産運用会社の勢力図の変化

かつて投資信託を運用している資産運用会社は、証券会社系しかなかったのですが、現在はむしろそれ以外の資本系列にある資産運用会社ばかりで、伝統的な日本の証券会社系の資産運用会社は、野村アセットマネジメントと大和アセットマネジメントのみになっています。

銀行系は三菱UFJアセットマネジメントや、アセットマネジメントOneが該当します。

三菱UFJアセットマネジメントはその名のとおり、三菱UFJフィナンシャル・グループ系列ですし、アセットマネジメントOneはみずほフィナンシャルグループ70%、第一生命ホールディングス30%という経済的持分比率のため、銀行系であり保険系とも言えるのですが、やや銀行系寄りというところでしょうか。

運用資産の額で言うと、ここまで触れた野村アセットマネジメント、大和アセットマネジメント、アモーヴァ・アセットマネジメント、三菱UFJアセットマネジメント、アセットマネジメントOneが5強といったところです。

ちなみに公募投資信託の運用資産の規模が大きい順に並べると、次のようになります。

1位 野村アセットマネジメント……75兆7340億円

2位 三菱UFJアセットマネジメント……47兆7561億円

3位 大和アセットマネジメント……37兆7745億円

4位 アモーヴァ・アセットマネジメント……34兆8836億円

5位 アセットマネジメントOne……17兆348億円

数字は2026年1月末現在のものです。こうして比較すると、野村アセットマネジメントが断トツであることがわかりますが、銀行系である三菱UFJアセットマネジメントが2位に入っているところは、かつての資産運用会社の序列が大きく崩れたことを意味しています。

外資系では米国のフィデリティ投信が最も運用資産が多く、6兆2482億9900万円です。ちなみに外資系の場合、本国の運用資産はこれよりもはるかに多く、ここでの数字はあくまでも日本法人のものです。

その他、外資系だとブラックロック・ジャパンの6兆869億6700万円、アライアンス・バーンスタインの5兆9396億800万円、インベスコ・アセット・マネジメントの3兆3242億3800万円、ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントの2兆9192億4500万円と続きます。

独立系の現実 直販モデルはなぜ消えつつあるのか

そして独立系ですが、これは前出の各資産運用会社のように、金融機関との資本関係を持たないところの総称です。

その嚆矢はさわかみ投信で、運用資産の規模は4221億3300万円。鎌倉投信も大半の資本を創業者が出しているので、独立系といってもよいでしょう。

ただ、かつては独立系だったけれども……というところもあります。

レオス・キャピタルワークスは現在、SBIホールディングス傘下ですし、コモンズ投信も議決権の20%は静岡銀行にあります。セゾン投信はもともとクレディセゾン資本100%で設立された資産運用会社でしたが、現在はクレディセゾン60%、日本郵便40%の出資比率で運営されています。

ちなみに、かつても含めて独立系と認識されている資産運用会社は、銀行や証券会社といった販売金融機関に頼らず、当初は資産運用会社自らが自社運用ファンドを販売する「直接販売(直販)」というスタイルを取っていました。

しかし、昨今では純粋に直接販売のみという独立系投資信託会社は、さわかみ投信くらいになってしまいました。

なお、新興の資産運用会社である、なかのアセットマネジメントは、議決権こそ特殊株式の発行により創業者が50%を握ってはいますが、他の出資者は第一生命ホールディングス、ソニーフィナンシャルグループ、スパークス・アセット・マネジメント、楽天証券ホールディングスという金融機関です。したがって、独立系というよりも、金融機関系といったほうが相応しいでしょう。

以上が日本国内で投資信託の設定・運用を行っている資産運用会社の全体図です。

ところで、ここであえて「資産運用会社」と言っているのは、かつてのように個人から集めたお金を運用する投資信託委託会社と、年金基金など機関投資家の運用を受託している投資顧問会社の垣根が取り払われ、ひとつの資産運用会社で両方の運用が行えるようになっているからです。

たとえば、かつては投資信託の運用を行う野村證券投資信託委託と、機関投資家の運用を行う野村投資顧問は別組織でしたが、今は野村アセットマネジメントとして統合され、両方の資金が運用されています。

配信元: 幻冬舎plus

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