
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回紹介するのは、お寺や神社の御朱印や狛猫のデザインを担当している湯浅みきさんの『寛平御記』だ。
同作は、飼い猫について綴られた“日本最古の猫ブログ”とされる宇多天皇の日記を漫画化したもの。ちなみに宇多天皇は第59代の天皇で、887年から897年まで在位されていた。
以前湯浅さんのX(旧Twitter)に同作が投稿されると、多くの人の関心を集めて1.2万もの「いいね」が寄せられている。そこで作者である湯浅さんに、『寛平御記』を漫画化したきっかけについて話を伺った。
■譲り受けた黒猫を溺愛する宇多天皇

寛平元年2月6日(現在の暦に直すと889年3月11日)、当時21歳だった宇多天皇は1匹の黒猫を飼っていた。大宰府に務めていた源精(みなもとのくわし)が任期満了後、宇多天皇の父に献上した猫である。
『寛平御記』には、この譲り受けた黒猫の特徴や様子が綴られており、例えば「毛の色が墨のごとく深~い黒色」「伸びると弓を張ったようにしなやかに長くなる」という意味となる説明の記述が。さらに歩く時にまったく音を立てない黒猫に対して、”雲の上をいく黒龍”と表現し…。
読者からは「例えがまさに当時の表現って感じで面白い」「いつの時代も愛される猫ってすごい」など様々な反響が寄せられていた。
■作者・湯浅みきさん「漢字一文字一文字の意味も改めて調べ、できるだけ元の日記を再現している漫画になるよう努めました」

――日本最古の猫ブログ『寛平御記』を漫画化した経緯をお教えください。
『寛平御記』を書かれた宇多天皇が創建された仁和寺で、黒猫御朱印のデザインを担当していることもあり、元は漢詩で書かれている『寛平御記』を漫画で分かりやすく読んでいただくことができたらと思い、漫画化に挑戦してみました。
――描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあれば教えてください。
これまでも現代語訳や、漫画化されたものはあったので、漢字一文字一文字の意味も改めて調べ、できるだけ元の日記を再現している漫画になるよう努めました。その上で、原文が漢詩であるため単調にならないよう、一部に補足的な表現や言い回しを加えて工夫してみました(内容自体は原文から逸脱しないよう配慮しています)。
宇多天皇が黒猫を名馬や名犬に例えている表現などにも触れ、より深い猫への愛情を感じることができました。千年以上前の方の「うちの子」を想う気持ちが、現代の私たちと変わらないことに注目していただけたらと思います。
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共に教えてください。
健康法の「五禽戯」を絵として表現した点は、他にはない部分だと思うので、こうした動きなのかと感じていただけたらと思います。
また、ラストのシーンでは宇多天皇と黒猫がお互いを思い合う余韻を残して描いており、個人的にも印象に残っている場面です。
――2026年の展望や目標をお教えください。
引き続き、様々な神社仏閣の御朱印も担当させていただくと思います。また、黒猫の漫画やイラストを通して、仁和寺の魅力を楽しく知っていただき、未来へとお寺が受け継がれていく一助となることが目標です。
――読者へメッセージをお願いします。
今回の漫画を読んでくださった皆さま、そして日頃より応援してくださっている皆さま、本当にありがとうございます。
4月より黒猫漫画の専用アカウント(@ninnajikurowaka)を開設し、今回のお話の続きや、黒猫の日常の様子などを漫画やイラストで発信していく予定です。もしよろしければ、ぜひフォローして続きも楽しんでいただけたら嬉しいです!

