
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、広告会社の会社員として働きながら漫画を手がけるチャン・メイさんが東洋経済オンラインで連載中の『イミト~人工模倣知能~』をご紹介しよう。
同作は未来の世界を舞台にアンドロイドと人によるドラマを描いたSF漫画。以前チャン・メイさんのX(旧Twitter)に第1話が投稿されると、約1万もの「いいね」が寄せられている。そこで作者のチャン・メイさんに、同作を描いたきっかけについて話を伺った。
■交際相手の練習台として利用されるアンドロイド

――西暦2065年、少子高齢化によって衰退した労働力を補うため、人間模倣知能アンドロイド「イミト」が導入される。また、労働の他には結婚、出産を希望する前提で家族と暮らす“練習台”としても利用されるのだった。
男性型イミト・シンと2年8ヶ月も交際を続けている田中優。一緒に食事をしていた友人から「じゃあ あと2ヶ月ちょいなのか 円満破局」と言われる。
というのもイミトを恋人としてレンタルする場合、3年間の期限が設けられており、さらに「イミトに自身の行動・感情パターンを学習させることへの承諾」「円満に満期を迎えた際 イミトの元となった本人(オリジナル)と結婚を前提に交際すること」という条件が課されていて…。
読者からは「とても考えさせられた」「描かれている男女の様子がリアル」などの反響が寄せられていた。
■最もこだわった点は「シンのアンドロイド感」

――『イミト~人工模倣知能~』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
イミトの話のベースとなる漫画アイデアを3、4年前程寝かせていたんです。話が複雑で読み切りとして上手く仕上げられず寝かせていたところに、コルクの編集者から「連載してみませんか」という話をいただき、何話かに分けた連載なら描き切れるかも!と思ったのがきっかけです。この話がなかったら描ききれてなかったと思うので本当に感謝です。
連載するメディアを考える際には、今ホットなAIの要素を多分に含んだ作品なのでニュース媒体が合うのではと話し合い、東洋経済さんに持ち込ませていただく運びとなりました。
――第1話を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあれば教えてください。
シンのアンドロイド感です。ビジュアルでどこまで出すかはこだわりました。アンドロイドすぎると優が感情移入できないだろうけど、あまりにも人間すぎると読者にとって話がわかりづらいよな、と悩んだ末、首の接続部分とimitの刻印を見せるという着地になりました。
それ以外は普通にかっこいい男性を描こうと思ったのですが、かっこよさの方向性に関しても、いわゆる“異性にモテる男子”のイメージでデザインしていこうと思い、流行りのボーイズグループの皆さんを参考にさせていただきました。
――第1話の中で特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共に教えてください。
冒頭1ページ目は、この作品の印象を決めるシーンを持ってこようと思ったので、かなりこだわりました。人間失格という言葉は、主人公・優の卑屈さを表現しようと思って考えたのですが、よくよく考えると、イミトにゾッコンのはずだった優が一番人間とイミトの違いを感じていたんだろうなと感じさせるような皮肉のこもった言葉になりました。
この言葉は、当初、安直かな~とも思って悩んだのですが、私が書いた言葉というよりは優から出てきた言葉かもしれないな~と感じるようになり、今となってはお気に入りです。
――2026年の展望や目標をお教えください。
仕事、育児、漫画制作、と欲張りなライフスタイルを選択してしまっているので「夫と子にかける迷惑は最小限に」が目標です。
――読者へメッセージをお願いします。
第二章を2026年春に連載スタートします。今度の主人公は、1話の冒頭に出ていた友人の友ちゃんです。友ちゃんは結婚について、キャリアについて、そして家族の形についてイミトと一緒に悩んでいきます。ぜひ、また読んでいただけると嬉しいです。

