
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、2025年6月27日にX(旧Twitter)に投稿された読み切り漫画『ランボーくんは片想い』をピックアップ。作者はショートドラマ化された『こないでコウノトリ』(最終巻10月1日発売)の、たかせうみさんだ。
本作がX(旧Twitter)に投稿されたところ、4千件近くの「いいね」と共に多くの反響コメントが寄せられた。本記事では作者のたかせうみさんにインタビューを行い、創作のきっかけや漫画を描く際のこだわりについて語ってもらった。10月6日からミステリーボニータで連載が始まる『部下がポジティブで泣きたい』にもぜひ注目したい。
■幼なじみから毎日受ける告白が乱暴すぎる…

毎日ランボーくんこと幼なじみの蓮生からアタックされる紅。紅には好きな先輩がいるのだが、ランボーくんはおかまいなし。彼の好きな気持ちは伝わるものの、告白の仕方があまりにも乱暴(不器用)で紅どころか周りもビビりまくるほど…。
でもランボーくんの紅に対する気持ちはとってもピュア。紅のことを一番大切に想っている。注目の最後の告白シーンには「ランボーくんの一途さにやられた」「尊い」「幸せになってほしい」など温かい反響が寄せられている。
■作者・たかせうみさん「読んでよかった」と思っていただけるような作品を作りたい」

――『ランボーくんは片想い』を創作したきっかけをお教えください。
この作品はもともと、私が会社勤めをしていた頃に「もう一度漫画家を目指そう」と決意して描いた、投稿用の読み切りでした。
まずは編集部の目にとまる1ページ目を作ろうと思っていて、「どうしたらインパクトを出せるかな」と考えた時に、当時流行っていた「壁ドン」を思い出しました。
そこから「じゃあ足ドンはどうだろう?」とひらめいて、どんどん膨らませていったのが始まりです。
投稿作として描いていたのですが、デビュー後にありがたいことに2作目として雑誌に掲載していただけることになり…私にとって、とても思い出深い作品のひとつです。
――不器用なのにド直球なランボーくんが可愛すぎます。ランボーくんを描くうえでこだわった点があればお教えください。
ランボーくんは名前のとおり乱暴で不器用なんですけど、紅ちゃんが本当に嫌がることは絶対にしないんです。紅ちゃんに「やめて」と言われたら、ぶっちょう面をしながらもちゃんとやめる。そういう子なんですよね。
一度だけ、紅ちゃんが落ち込んでいたときに強引に出てしまう場面はありますが、それも「紅ちゃんが傷ついているからこそ」。
彼は不器用だけど、紅ちゃんの気持ちにはすごく敏感で、繊細に反応できる子だと思っています。ただ表現が乱暴になってしまう(笑)。でもそこが彼の魅力であり、こだわった部分です。
――ランボーくんの告白シーンはたかせうみさんご自身も気に入っているとのことですが、このシーンはどのようにして生まれたのでしょうか?
ランボーくんは、絶対にストレートに「好きだ」とは言えないタイプだと思っていました。なので「好きだぜブス」というセリフは、自然に出てきたんです。
しかもこの告白は、紅ちゃんが振られて泣いて、すごくダサい姿をさらしている場面で出てきます。だから「可愛いから好き」ではなく、「そのままの君が好き」という意味になるんですよね。
この「ブス」は決してけなしているわけではなくて、紅ちゃんの不器用なところや鈍感なところ、ダメなところも全部分かったうえで、それでも「お前が好きなんだ」という、彼なりの最大限の愛の告白なんです。
当時、担当さんには「好きだぜ」だけでもいいんじゃない?と言われたんですが、私はどうしても「ブス」を入れたかったんです。やっぱりこの言葉があるからこそ、ランボーくんらしい告白になったと思っています。
――10月6日から新連載が開始されるそうですね。どのような作品になるのか、お答えできる範囲でお教えください。
タイトルは「部下がポジティブで泣きたい」で、ミステリーボニータ(秋田書店)という雑誌の11月号(10月6日発売)から連載が始まります。ジャンルはオフィスコメディです。
主人公はとても真面目な女性・霧ノ宮すずみさん。彼女に新しく教育担当の部下ができるんですが、その女の子が「異常なほどポジティブ」な新人なんです(笑)。そのポジティブさに振り回されて、霧ノ宮さんの毎日がドタバタしていくんですが、結果的に思わぬいいことが起こったりする。そんなお話になっています。
「明日会社行くのだるいなあ」と思っている方が、クスッと笑って少し肩の力を抜ける作品になれば嬉しいです。
「ランボーくんは片想い」のコメディ感が好きな方は、ぜひ読んでみてください!
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
いつも応援してくださって本当にありがとうございます。
『ランボーくんは片想い』から読んでくださっている方も、新連載で知ってくださる方も、本当にうれしいです。
これからも「読んでよかった」と思っていただけるような作品を届けられるよう、元気いっぱい頑張ります。ぜひ楽しみにしていてください!

