尿検査で尿潜血3+と診断される主な原因
尿検査で尿潜血3+を診断された場合、2+と同様に何かしらの病気が隠れている可能性が高いです。早めに病院を受診することをお勧めします。以下に、原因となる可能性がある病気について解説いたします。
男性で尿潜血3+と診断される原因
男性で尿潜血3+の場合、蛋白尿を伴う場合には活動性の高い腎炎の可能性があります。また、蛋白尿がなくとも尿沈査で赤血球の変形や円柱がみられた場合に腎炎が考えられます。いずれにしても、活動性が高い腎炎の可能性が高く、すぐに受診をしましょう。また、潜血のみの場合でも泌尿器科領域での疾患の可能性が高いです。男性の場合、尿路結石や膀胱がんなどの尿路系悪性疾患など重大な病気の可能性も高く、早めに泌尿器科を受診しましょう。
女性で尿潜血3+と診断される原因
女性で尿潜血3+の場合、生理中の採尿であったかの確認が必要です。生理中の尿検査でない場合には、2+と同様に膀胱炎の頻度が高いです。残尿感、排尿時痛がないかを確認します。また、発熱を伴う時には腎盂腎炎を合併している可能性が高く、早めの治療が必要です。尿蛋白の合併がある場合には、男性の場合と同様に、活動性の高い腎炎の可能性があります。尿潜血、蛋白を多く伴う場合に急速進行性腎炎の可能性もあり放置すると腎機能の障害が起こります。蛋白尿や腎障害も伴う場合には腎臓内科を受診しましょう。血尿のみで症状がない場合、尿路系の悪性腫瘍の可能性があります。特に肉眼的血尿が出た場合には注意が必要です。血尿のみである場合には、泌尿器科を受診し、尿路系の病気がないか精密検査を受けましょう。
「尿潜血の原因」についてよくある質問
ここまで尿潜血の原因について紹介しました。ここでは「尿潜血の原因」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
尿検査で尿潜血が陽性、2+の場合病院で治療が必要ですか?
伊藤 陽子(医師)
尿検査が陽性となった場合、例えば運動後であったり脱水で尿が濃くなっていたりした場合には異常がなくとも尿潜血陽性となっているのかもしれません。しかし、腎炎や尿路系のがんなどの可能性も否定できません。まずは、再検査を行いましょう。再検査でも陽性であった場合には、精密検査が必要です。
特に2+と潜血量が多い場合は、病気の可能性が高いです。早めに受診しましょう。
血尿の自覚がなくても尿潜血で引っかかることはありますか?
伊藤 陽子(医師)
血尿の自覚がなく、見た目に血尿と気が付かなくとも尿に少量の血が混ざり尿潜血となることはあります。原因はさまざまです。腎炎や膀胱がんなど、症状もなく尿潜血が陽性となることも多いです。自覚症状がなくとも、尿検査で尿潜血が引っかかった場合には、内科もしくは泌尿器科を受診しましょう。
健康診断で女性が尿潜血+と診断されることは多いのでしょうか?
伊藤 陽子(医師)
女性の場合、生理があるためこの前後で尿潜血が陽性となることが多いです。また、女性の場合、膀胱炎を起こしやすく、これに伴い尿潜血が陽性になり、異常を指摘されることもあります。これらの原因により、女性の方が健康診断で尿潜血での異常の指摘が多いと考えられます。
ストレスが原因で尿潜血になることはありますか?
伊藤 陽子(医師)
ストレスのみで尿潜血が陽性になることはないです。しかし、激しい運動などに伴い、血尿が起こる事があります。このような心当たりがある場合には、運動をせずに再検査をしてみましょう。
疲れが溜まっていたり疲れやすい人は尿潜血になりやすいですか?
伊藤 陽子(医師)
疲れがたまっているだけでは、血尿は出ないですが、運動後や脱水を伴う場合には尿潜血が陽性になりやすいです。

