
そんな好奇心を満たすべく、編集部インターンの栗原、小林、長谷川の3人が向かったのは、神奈川県にある味の素KK川崎工場。今回体験するのは、数ある見学ツアーの中でも予約が2カ月先まで埋まるほど人気だという「Cook Do」コース。製造ラインの裏側を覗き、さらには調理と試食まで楽しめるというのだから、自然とワクワクしてしまう。東京ドーム約8個分という広大な敷地で、彼らが「おいしさの秘密」に触れた一日を追ってみよう。
■いざ、うま味のワンダーランドへ!フォトスポットから360°シアターまで!期待高まるオープニング
京急大師線・鈴木町駅の改札を抜けると、足元にかわいらしい赤い足跡が点々と続いている。味の素グループのキャラクター「アジパンダ(R)」のものだ。
「これをたどっていけば着くのかな?」と小林。1、2、3……と、ちょっとした探検気分で足跡を数えながら歩くこと221歩。本日の目的地「味の素グループうま味体験館」に到着した。
エントランスの前では、なんとホンモノのアジパンダが短い手をフリフリさせながらお出迎え! 思いがけないサプライズに3人の気分もぐんと上がり、ほぼ等身大のアジパンダのフォトスポットに並んで一緒に記念撮影を楽しんだ。その後、受付で手続きを済ませて、いよいよ見学のスタートだ。


ツアーの始まりは、シアタールームから。
「はい、皆様こちらへお集まりください」案内クルーの小嶋さんの明るい声に案内されて中に入ると、前後左右を360°囲む大迫力の4面スクリーンが待ち受けていた。
「本日は「Cook Do」コースを体験していただきますが、お料理をおいしく作ることのほかにも、食べ物や体、それを取り巻く環境についてもっともっと知っていただきたいと思い、特別な映像を用意しました」
親しみやすい笑顔で語る小嶋さんの言葉に、3人も「うん、うん」と頷く。
「このあとの工場見学でも、どのように作られているかということだけでなく、いろいろなことを感じながら見学をしてみてくださいね」。いよいよ始まるツアーへの期待で、自然とワクワクしてきた。

部屋の中央に立ち、臨場感たっぷりの映像にすっかり引き込まれる。「うま味を通じて粗食をおいしくし、日本人の栄養状態を改善したい」という100年以上前の創業の志。そして、うま味の正体であるアミノ酸が、私たちの体を作る「いのちのもと」であること。サトウキビからうま味成分を取り出し、残った栄養を肥料にして再び大地へ還すという、地球に寄り添うものづりのサイクル。
次々と映し出されるスケールの大きな映像とメッセージに、3人はすっかり釘付けになっていた。ものづくりへの熱い想いをしっかりと受け取ったあと、いよいよ専用の「アジパンダバス」に乗り込み、巨大な工場エリアへと出発!

■広大な敷地をアジパンダバスでGO!聞きどころ満載の車内トーク
アジパンダが描かれたバスに揺られながら、引き続き小嶋さんの軽快なトークを楽しむ。
「最寄りの『鈴木町駅』ですが、実は創業者の鈴木三郎助から名前をとっているんです」そんなトリビアを聞いていると、バスは巨大な建物の横を通り過ぎる。
「あちらに見えるのは『ほんだし(R)』工場です。1年間で作られる量を、お味噌汁に換算するとなんと約100億杯分にもなるんですよ」。想像もつかないスケールに、栗原が「100億……」と目を丸くする。窓の外を見ると、敷地内ですれ違う従業員の方々が笑顔でこちらに手を振ってくれていた。食品工場という言葉から想像していた堅苦しさはなく、どこかテーマパークのアトラクションのような楽しさがある。
■五感を刺激する赤い通路!「Cook Do」の製造ラインに密着
バスを降りて「Cook Do」工場に足を踏み入れた瞬間、ふわっと食欲を刺激する香りが漂ってきた。見学通路は世界観を反映した鮮やかな赤色で統一され、気分は一気に中華街に!

通路の先にあるモニター室に入った瞬間、「わあ、見て!大きな中華鍋!」と長谷川が声を弾ませた。足元を見ると、そこには床一面に描かれた真っ黒な中華鍋。まるで自分たちが具材になって、これから料理されるのを待っているみたいでおもしろい。

まずはここで、「Cook Do」ができるまでの工程をモニターで映像チェック。ジュージュー炒める音や立ちのぼる湯気の映像にお腹がぐぅ〜っと鳴りそう。最新のX線検査や人の目によるチェックなど、安全を守る工夫もしっかり学んだところで、早く本物が見たくてたまらず、みんなで奥へと進んでいく。

いよいよ、製造ラインを一望できる一面ガラス張りの見学エリアへ。まずは、パウチにソースを詰める『充填』の工程だ。 上の階で作られたできたてのソースが、天井から伸びる銀色の太いパイプを通って降りてくる。

「このお部屋には充填機が5台あります。奥に3台と手前に2台ですね」。機械にセットされたレトルトパウチが空気でパッと開き、ソースが注ぎ込まれ、ピタッと閉じられる。驚くことに、パウチへの商品名の印字もこの1台の機械で同時に行われているそうだ。「今日は『干焼蝦仁(カンシャオシャーレン)』を作っているみたいですね」という小嶋さんに、「えっ、このパイプの中、エビも通ってるんですか!?」と栗原が目を丸くする。「エビチリのソースなので、エビはあとから入れていただく形になりますね(笑)」という小嶋さんの笑顔の返しに、思わず照れくさそうにごまかした。

続いては、ロボットがパウチを「並べる」工程。ロボットアームが、吸盤を使ってパウチをひょいひょいっと吸い上げ、殺菌用のトレーへ素早く平らに整列させていく。「ランダムに取っているように見えて、一番最後のアームが上手にとりこぼしなく取っていくんですよ」という説明の通り、見事な連携プレーだ。ここでは、実際のロボットと同じ「吸盤」に触らせてもらえるサプライズも!「後ろの穴をきっちり塞ぐとくっつくんです」と教わり、プニプニした吸盤を窓にくっつけて、すっかり夢中になっていた。

さらに進むと、レトルト釜のトンネルへ。 高温で加圧加熱殺菌されたパウチは、最後に水をかけて冷やされるため、少し湿った状態で出てくる。それを緑の光を放つ乾燥機に通し、いよいよ最後の『包装』のステージだ。 本棚のように並べられたぺったんこのパッケージが、ぐるぐる回る機械であっという間に立体に組み立てられ、次々とパウチが詰め込まれていく。すごいスピードで流れていくおなじみの箱たちに、「こうやって私たちの食卓に届くんですね」と、3人はすっかり見入っていた。

通路には、見学者を楽しませる仕掛けも散りばめられている。

さらに盛り上がったのが、アジパンダからのクイズコーナー。
「私が『こだわり当てクイズ』と言ったら、アルファベットの大文字をイメージして『クック、Q!』とポーズをとってくださいね。恥ずかしがらないで!」。小嶋さんの勢いに乗せられ、大人たちも一緒に「クック、Q!」とポーズを決める。どんなクイズが出題されるかは、実際に足を運んでからのお楽しみ。思わずクスッと笑ってしまうような問題に、現場はすっかり和やかな空気に包まれていた。

■いざ実践!プロの裏技でつくる「絶対失敗しない」絶品「Cook Do」<回鍋肉用>
工場見学を終えると、再びアジパンダバスに揺られてうま味体験館へ。2階のキッチンスタジオに移動し、いよいよお待ちかねの調理体験がスタートする。配られたのは、真っ赤なエプロンとアジパンダがプリントされたかわいい三角巾。鏡の前で少し照れくさそうにしている栗原の姿に、思わず女性陣の笑みがこぼれた。

今回みんなで挑むメニューは「回鍋肉(ホイコーロー)」。テーブルには、あらかじめカットと計量が済んだ食材がきれいに並べられていた。「誰がやっても絶対に失敗しないのが「Cook Do」ですから、安心してくださいね」。小嶋さんのそんな頼もしい言葉に背中を押され、いざフライパンの前へ!

教わったおいしく作るコツは、シンプルだけど「なるほど!」と思えるものばかり。まずはフライパンに油をひき、キャベツとピーマンを強火でサッと炒めていく。全体が油でコーティングされたら、一度お皿に取り出しておく。実はこれが、野菜のシャキシャキ感を生み出す大切なポイントなのだそう。続いて豚肉は、ネギと一緒に炒める。こうすることで肉の臭みを消すことができるという。


肉の色が変わってきたところで、「ここで必ず火を止めてくださいね」と小嶋さんから声がかかる。熱いフライパンに直接ソースを入れると、油が激しく跳ねてしまうからだ。そんな細やかな配慮もうれしい。パウチの端と端を切ってきれいに開ける裏技を教わり、ソースをしっかりと絞り出す。再び火をつけ、ソースが絡んだところに先ほどの野菜を戻し入れた。「ジュージュー!」という食欲をそそる音とともに、甘辛い味噌とネギ油の香りが一気に立ち上る。普段は料理をしない3人でも、あっという間にツヤツヤの本格的な回鍋肉を完成させることができた。


熱々の回鍋肉をお皿に盛りつけて、いざ、実食!ひと口食べた小林が、「野菜が本当にシャキシャキ!お肉も柔らかい!」と目を丸くする。自分たちで作ったという達成感も最高のスパイスになったのか、CMと同じように箸が止まらない。プロが考え抜いた味が、誰の家のフライパンでもちゃんと再現できる。そんな魔法のような手軽さとおいしさを、舌でしっかりと味わうことができた。


さらに、体験の最後にはうれしいサプライズも待っていた。お土産として、「Cook Do」<回鍋肉用>と、アジパンダが描かれた6グラムのかわいいミニ「味の素」瓶、そして今まさに調理で使用した三角巾もそのまま記念に持ち帰ることができるのだ。大人でも夢中になる工場見学と本格的な調理体験、さらにお土産までついて「すべて無料」。これだけ充実していて無料なのだから、予約が争奪戦になるのも納得だ。

■土産大盤振る舞い!ガチャガチャまで無料で楽しめる大満足のフィナーレ
お腹も心も満たされ、すべてのプログラムを終えたあと、1階の展示スペースへと向かう。ここは予約なしでも無料で楽しめるギャラリーになっており、歴代のパッケージや世界の味の素がズラリと並んでいる。味の素ができるまでの製造工程を表現したジオラマなどもあり、ツアーの余韻を楽しみながらのんびりと見て回った。


さらに、館内で開催されている『アジパンダと見つけよう!身近な「アミノサイエンス」クイズラリー』にも挑戦!館内に隠されたアミノ酸や「アミノサイエンス」のヒントを探してクイズに全問正解すると、なんと「限定グッズが当たるガチャガチャ」を回せるのだ!カプセルを開ける瞬間のドキドキ感まで無料で味わえるなんて、最後まで楽しませてくれる。



そして帰る前には、併設されたアジパンダショップでしっかりお土産も購入。ここでしか手に入らない限定のアジパンダグッズや味の素グループの商品に目移りしながら、それぞれがお気に入りの品を手に大満足で工場をあとにした。
※売店の取り扱い商品は変わる場合があります。


約90分の見学コースを終えて外に出る。工場で見た徹底した品質管理、素材の香りを逃さない工夫、そして調理室で実感した手作りの喜び。それらがひとつのパッケージに詰まっていると知った今、スーパーの棚に並ぶあの箱が、今までよりもっと魅力的に思えてくる。
「次はどの『Cook Do』を作ろうか」「麻婆豆腐もいいかも!」。そんな楽しげなトークで盛り上がりながら帰路につく3人。今夜の夕食は、きっといつもより少しだけ、フライパンを振るう手が軽やかになるはずだ。
味の素KKの工場見学 川崎工場「Cook Do」コース
開催日時:公式サイト参照
所要時間:約90分※調理体験あり
対象:高校生~大人、または小学1年生〜中学3年生とその保護者
予約受付期間:見学希望日の1カ月前の1日から見学希望日2日前まで
定員:個人見学 各回20名 1組2〜4名まで※1名での申し込み不可
料金:無料
※ほかにも、「クノール(R)」スープコース、「Cook Do」親子コース、「ほんだし(R)」コース、「味の素」コース、「味の素」親子おしごと体験イベントコースを見学できます。
※一般の工場見学では撮影できないエリアもあるため、工場見学に参加される場合はクルーの案内に従ってください。
味の素グループうま味体験館
住所:神奈川県川崎市川崎区鈴木町3-4
電話:0120-003-476(月〜土 9時〜16時)
時間:毎週火曜日~土曜日9時〜16時(最終入場15時30分)
休み:月・日・その他工場指定休日
料金:無料
※川崎工場には自家用車の駐車場、自転車用の駐輪場はありません。
取材・文・撮影=北村康行
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