愛犬が急に、ほかの犬や人、ぬいぐるみなどにマウンティングする様子を見て、驚いたり戸惑ったりした経験がある飼い主さんもいるかもしれません。一見、性的な意味があるように思えるこの行動ですが、実はそれだけではありません。オス犬だけでなくメス犬もマウンティングをする理由や正しい対処法・注意点について、いぬのきもち獣医師相談室の原先生が解説します。

引用元:いぬ のきもち 投稿 写真 ギャラリー
マウンティングとは、犬が相手や物の上に乗り、腰を前後に動かす行為です。犬同士ではもちろん、人間やクッション、ぬいぐるみに対しても行うことがあります。この行動は一般的に「性行動」と捉えられがちですが、実際はもっと多様な意味を持っています。

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①性的欲求の発散
去勢・避妊前の犬に多く見られると言われます。発情期のホルモンの影響により、性衝動を行動に表す場合があります。ただし、去勢・避妊済みでもマウンティングをすることがあるため、必ずしも性欲が原因とは限りません。
②ストレスの発散
環境の変化や飼い主との関係性などにストレスを感じた犬が、その不安や緊張を紛らわすためにマウンティングすることがあります。遊んでもらえない、退屈な時間が長いなど、日常生活の中に原因があることも。
③優位性のアピール
ほかの犬に対して、自分の立場を主張したい気持ちがあるときに、マウンティングという行動で優位性を示そうとする場合があるようです。こうした行動は、犬がもともと持っている社会的なふるまいの一面と考えられることもあります。
④注目を集めたい
飼い主の気を引くために、わざとマウンティングをする犬もいます。かまってほしい気持ちの表れの場合、「やめさせようとする飼い主の反応」自体が犬にとってはご褒美になっていることもあります。
⑤興奮状態にある
嬉しさや興奮が抑えきれず、マウンティングに発展することもあります。新しいおもちゃをもらったときや、来客があったときなど、テンションの高まりが関係していることがあります。

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マウンティングというとオス犬の行動と思われがちですが、実はメス犬でも行います。特に以下のような理由が考えられます。
・社会的な主張(順位づけ)
・ストレスや欲求不満の発散
・運動不足や刺激不足によるエネルギーの余り
メス犬のマウンティングについても、そのままにせず、背景にある理由を考えながら対応を検討していくことが望ましいでしょう。

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マウンティングをやめさせるには、ただ叱るのではなく、原因に合った対応が必要です。
①無視して行動を強化しない
注目してほしくてマウンティングをしているように見える場合は、大きな反応をせず、落ち着いて関わらないようにする方法が効果的と考えられます。過度に反応しないことで、その行動が次第に落ち着いていく可能性もあるでしょう。
②落ち着ける環境を作る
興奮やストレスが原因の場合は、静かな環境に移動させたり、おもちゃや散歩などで気分転換をさせましょう。
③日頃から運動と遊びで発散させる
十分な運動や遊びは、ストレスやエネルギーを発散する手段として有効です。飼い主とのふれあいも大切にしましょう。
④頻繁に続く場合は動物病院へ相談
ホルモンのバランスや精神的な要因が絡むこともあるため、あまりに頻繁に繰り返される場合は、獣医師に相談することをおすすめします。

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犬のマウンティングは、必ずしも性行動だけを意味するものではなく、気持ちの状態や置かれている環境を反映している場合もあるようです。犬の気持ちを理解して、冷静に対応してあげることで、問題行動を未然に防ぐことができます。そのため、まずはどのような背景でその行動が見られるのかを、落ち着いて見ていくことが大切だと考えられます。
監修/いぬ・ねこのきもち獣医師相談室
文/いぬのきもちWeb編集室
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
