
小峠英二(バイきんぐ)と車好きのゲストが“試乗”最高のドライブへ向かう「小峠英二の試乗最高!」(毎週月曜夜10:00-、BSフジ)。ゲストが「昔、乗りたかったクルマ」と「今、乗りたいクルマ」の2台に試乗し、プライベート感たっぷりの車内トークでそれぞれの車にまつわる思い出を振り返る。4月13日に放送された第2回放送では、ゲストに30年来の付き合いの同期ドランクドラゴンの鈴木拓が登場。夢のハマーH2に乗り、過去やこれからなど同期ならではのトークが繰り広げられる濃密な時間となった。
■“でかい”の連呼が止まらない 夢の一台・ハマーH2に圧倒
オープニングから「ひどいよ」「このかぶりはすごいよ」とブツブツと文句をこぼしている2人。それもそのはず、2人の衣装がデニムジャケットにデニムパンツという見事なペアルックになっていたからだ。パンツの裾をロールアップにして着こなすところまで同じとあって、もはや相思相愛な見た目と言える。
そうした小さなトラブルもありつつ、番組は鈴木が生まれ育った実家があったという神奈川県・海老名市からスタート。そこから当時の記憶があふれ出したのか、「あまりにも親父がすげえから母親逃げちゃって」「俺ら子供置かれて逃げて行っちゃったんだけど、ある朝、学校行こうと思ったら、もうすぐそこよ。 母親がハイエースでバーッと俺の目の前につけて『タク、ほら!早く乗って』って言って、そのまま乗って、おばあちゃんちに逃げた」などと強烈エピソードが止まらない。
小峠も慌てて「早い早い早いって。早いのよ。車に乗る番組ですから。落ち着いてください」とたしなめることに。どうにか鈴木を落ち着けて、いざ“あこがれ続けた夢の一台”のもとへ向かう。
待っている2人の前にやってきたのは、アメリカンSUVの象徴ともいえるハマー。黒の塗装に堂々とした迫力のボディを持つハマーに、2人は「でかい」「マジかよ」と思わず笑ってしまう。今回試乗させてもらうのは式全長5.2メートル、幅2メートル、車高2メートルという規格外のボディを持つハマーH2の2008年式も出る。「立体駐車場なんか関係ねえ」と軽口を叩きつつも、その存在感にはただただ圧倒されるばかり。
乗り込んでみると、「戦闘機みたい」「ガラスちっちゃいよね」と軍用車由来の無骨な設計に興奮が止まらない。無骨な外装デザインとは打って変わって、用意してもらった後期モデルは肉厚でラグジュアリーな質感の内装も特徴の1つ。さらにフロントガラス側を跳ね上げる特殊なボンネットの開け方を見た時には、「マジかよ~すげえな!」「うわぁ~!」と2人して目をキラキラさせていた。
6.2L、V型8気筒で排気量6200ccというマッシブなスペックを誇るハマーは、エンジン音だけでも心を掴むインパクトを持っている。試乗ポイントを「トルク感」「居住性感」「アーノルド・シュワルツェネ感」「うちの息子が運転しやすい感」「乗り心地感」に絞って、実際に走り出していく。ちなみに「アーノルド・シュワルツェネ感」とは、鈴木がハマーに憧れたきっかけがアーノルド・シュワルツェネッガーが乗っていたハマーH1だったかららしい。
まず気になったのは、視点の高さと走り出しの良さ。「トルク感すごい」「乗り心地いい」と評価は一転し、見た目のインパクトとは裏腹に高い実用性を実感していく。
ハマーH2で試乗するなか、車内では鈴木の過去にまつわるトークが次々と展開。「この辺、昔よく来てたんだよ」と鈴木が語り始めたのは、かつて母親が営んでいた店の前で“いきものがかり”が曲作りしていたという驚がくのエピソードだ。
小峠も「え?マジで?」と驚きを隠せないのだが、さらに当時は作曲中のデモテープをもらっていたことも明かされる。しかしのちにあれほどのブレイクを果たすとは見抜けなかった鈴木。「全部どっか捨てちゃった」「もったいねっ」と後悔をこぼす鈴木に、小峠が「いまそれあったら、スーパー貴重音源だよ」とツッコミを入れるのだった。
■ハイエースが人生の象徴に 旅と自由を求める未来の一台
後半は、「次の一台」として欲している「旅をするのに最適な車」に試乗する。釣りのために1人で琵琶湖まで行ったあと、そのまま北海道まで移動したというエピソードを持つ鈴木。それがプライベートの話だと聞いたときは、小峠も大きな声で驚くばかりだ。
「日本中を快適に旅できる車」を求めてやってきたのは、ハイエース専門店でオリジナルキャンピングカーも取りそろえる「FLEX横浜町田インター店」。展示車をいくつか見るだけでも、エアコンや冷蔵庫、シンクがついているタイプのキャンピング仕様におじさんたちも興奮が止まらない。
そんななか、鈴木におすすめした一台として登場したのが「オルカ MOBY DICK ハイエースワゴンGL」。後部座席の扉を開けた途端、鈴木も小峠も「広い」「もう家じゃん」とさっそく驚きの声を上げる。シンク、冷蔵庫、電子レンジ、フルフラットベッド完備と、もはや動く住まいともいえる装備に「これだったら何日でも家出できる」と妄想が膨らむ。
キャンピング仕様のハイエースに乗り込み、静かな走りと広々とした空間を体感する鈴木。やがてトークは仕事やコンビ関係へと移っていく。「コンビでの仕事は月一くらいかな」と語る鈴木に、小峠も思わず「月一あんの?」と驚きの声。それでも相方・塚地武雅との関係性は良好らしく、「ほぼ会わないけど仲は悪くない」「一度も喧嘩したことない」と続ける。これには小峠も「珍しいね」とうなるのだった。
ネタ作りについても、「どう思う?って聞いて、相方が答えても結局違う方やったりする」と独特の距離感を語る鈴木。互いに深く干渉しすぎないスタイルが、長く続く理由なのかもしれない。広く静かな車内という空間も相まって、どこかリラックスした空気の中で語られる鈴木と小峠のコンビ論。同期だからこそ話せるリアルさがじんわりと伝わる、印象的なひとときだ。
■笑いの裏にある人生 試乗番組が映し出すリアル
同番組は、ある種強制的に“過去と未来”に目を向けさせる。「昔、憧れていた車」「未来に乗りたい車」という目線でチョイスする以上、自然とそれぞれの車に乗り込んでいる間は「この車に憧れていた当時」と「これからどういう未来を思い描いているのか」に思考が集中するためだ。
“いきものがかり”のデモテープを捨ててしまったエピソードで漏れた「もったいねっ」という言葉は、飾らない鈴木らしい本音だろう。ただそれが飛び出したのも、2人きりの車内という空間で心がリラックスできていたからこそかもしれない。
夢の車に触れることで、過去を振り返り、未来を思い描く。試乗を通して人生そのものを走らせていく「小峠英二の試乗最高!」は、TVerやFODで見逃し配信中。次回4月20日(月)の放送では、肥後克広をゲストに美しいシルエットのコルベットを走らせる。

