「腹膜播種」になると腹部に「どんな痛み」が現れるかご存じですか?医師が解説!

「腹膜播種」になると腹部に「どんな痛み」が現れるかご存じですか?医師が解説!

腹膜播種で痛みが強い場合の自宅での過ごし方

腹膜播種で痛みが強い場合の自宅での過ごし方

がん自体の治療と並行して、痛みそのものを取り除くための対症療法を積極的に行います。治療を受けながらご自宅で過ごす際に、少しでも痛みを和らげるための工夫があります。主治医や看護師に相談しながら取り入れてください。

主治医に適切な鎮痛薬を処方してもらう

痛みをコントロールするうえで、鎮痛薬を正しく使用することが大切です。毎日定時に鎮痛薬を飲むことで痛みのコントロールが得られやすくなります。また、それでも急に痛みが出てきた場合に備え、頓服薬が処方されることがあります。痛みを我慢せず、頓服薬を適切に使うことが大切です。

痛みが続く場合は、鎮痛薬の量や種類を増やすこともできるため、我慢せず正直に医師に伝え、処方を調整してもらいましょう。

痛みが生じている部分を温める

腹膜播種による痛みが、温めることで改善するかどうかは十分にはわかっていません。ただし一般的に、保温や冷却などによって痛みが改善する可能性はあると考えられています。具体的には、温めたタオルをお腹に当てる、ぬるめのお風呂にゆっくり浸かるなどの方法があります。温めることが逆効果になる可能性もあるため、試す前には主治医や看護師に確認してください。

痛みが起きにくい姿勢をとる

痛みの原因となっている部分への圧迫を避けることで、楽に過ごせる場合があります。クッションや座布団、抱き枕などを上手に使い、身体のいろいろな部分を支えて、ご自身が楽だと感じる姿勢を見つけてみてください。

また、腹水でお腹のハリがある場合は、仰向け以外の姿勢が楽な場合もあります。無理のない範囲で、少しずつ体勢を変えながら、痛みが和らぐ姿勢を探してみてください。

腹膜播種で痛む場合の緩和ケア

腹膜播種で痛む場合の緩和ケア

緩和ケアは、がんの進行度に関わらず、がんと診断されたときから始める、身体的・精神的なつらさを和らげるためのケアです。痛みだけでなく、不安や気分の落ち込み、療養生活の問題を主治医や看護師に相談し、サポートを受けながら過ごすことが大切です。

緩和ケアが受けられる施設

緩和ケアはさまざまな場所で受けることができます。

一般病院・がん診療連携拠点病院

がんの治療を行う病院では、緩和ケア治療を受けることができます。施設によっては、主治医に加えて、緩和ケアの専門チームや緩和ケア専門の医師が緩和ケアに関わる場合があります。抗がん剤などの治療を行っている場合も、それと並行して痛みの管理や精神的なサポートを行います。

緩和ケア病棟(ホスピス)

積極的ながん治療が難しくなった場合に、症状緩和を中心に過ごすための専門病棟です。穏やかな環境で、専門的なケアを受けながら過ごすことができます。

在宅での緩和ケア

住み慣れた自宅で過ごしたいと希望する方のために、在宅での緩和ケアも選択できます。訪問診療を行う医師や訪問看護師、介護士などが連携し、定期的にご自宅を訪問して痛みの管理や療養上のケアを行います。

このような在宅治療を受ける環境は、がん治療を行っている病院の主治医や看護師、患者サポートセンターなどと相談しながら整えます。

配信元: Medical DOC

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