
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、『売れっ子漫画家さんとシゴデキ編集さん』(ナンバーナイン刊)を紹介する。創作百合フェスタの公式アカウントが2月24日にX(旧Twitter)で本作を投稿したところ、6000件を超える「いいね」や多数のコメントが寄せられた。本記事では、「竹コミ!」で連載中の『私だけが宮地美雪を愛している』(竹書房刊)で知られる作者のスズオさんにインタビューを行い、創作のきっかけや本作の見どころなどを語ってもらった。
■売れっ子漫画家と担当編集の関係を描いた百合作品

売れっ子漫画家・三上先生のもとで働く担当編集者・戸田。戸田は三上先生に対し密かに恋心を抱いていたが、編集という立場があるため気持ちを明かさずにいた。そんな中、三上先生の記念講演で先生の母校に訪れた2人。
講演は無事に終了したものの、先方からはツインの部屋が用意されていた。必死に平常心を装う戸田だったが、三上先生から「私はドキドキしちゃいますけどね」と告げられ…。
本作には「え、待って無理… この告白は心臓に悪い」「大好きな作品。2コマ目の表情でもうハマった」「この作者さんの描く顔、表情が好きすぎる…」など、反響の声が寄せられた。
■「自分が萌えられるかどうか」を大事にした、“交じり合わない二人”の描き方

――「漫画家と担当作家(編集)」という関係性を題材にしている点がユニークですが、この設定を思いついた理由を教えてください。
私は社会に出た経験がないので、思いついたというよりも、解像度を上げて描ける題材が「漫画家と編集者」だった、というのが理由です。
そのためこの作品以外にも漫画家が登場する作品は多いのですが、編集さんを主人公として描いた作品は今作が初めてになります。
――今回の作品はテンポの良い会話劇が印象的でした。セリフや間の取り方で意識していることはありますか?
ありがとうございます!テンポや間は大事にしているので、そう感じていただけて嬉しいです。
今回は確かにセリフ量が多めだったかもしれません。もともとコミティア合わせの同人誌だったのでページ数の都合もあり、会話(情報)はぎゅっと詰まってしまいましたが、その分テンポよく進めて、余ったページではゆっくり丁寧に恋愛を見せられるように“間”を意識しました。
――素敵なキャラクターデザインがスズオさん作品の魅力の1つ。キャラの差別化や特徴づけについて、気を付けているポイントがあれば教えてください。
へへ…魅力だなんてありがとうございます。
差別化については、できるだけわかりやすく“反対のキャラクター”にすることを意識しています。例えば今作のような大柄×小柄、目の大きさの違い、別作品だと褐色と白肌など、見た目の対比もあります。
また「交じり合わない二人」という関係性は、百合に限らず魅力的ですよね。漫画家×編集、生徒会長×ギャル、メイド×お嬢様など、そういう分かりやすい王道の組み合わせにぐっときて描いてしまいます。
つまり結局は「自分が萌えられるかどうか」を大事にしています。
――普段、アイデアはどのようなときに思いつくことが多いのでしょうか?
いろいろな作品を見たり、日常の会話をしたりしたあとに、帰り道や寝る前などふとした瞬間に「これ描きたいな」と思いつくことが多いです。
――スズオさんのなかで譲れない“作品づくりの芯”を挙げるとしたら、何になるでしょうか。
年齢指定の有無にかかわらず、どこかスケベに描きたいという気持ちですかね…。
あまり立派な答えではないかもしれませんが、キャラクターの距離感や空気感に、少しでも色っぽさやドキッとする瞬間を入れたいというのは、作品を描くときにずっと大事にしている部分だと思います。

