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過去には「40までにしたい10のこと」も受賞 年に一度の商業BLの祭典「BLアワード2026」発表に高まる期待

過去には「40までにしたい10のこと」も受賞 年に一度の商業BLの祭典「BLアワード2026」発表に高まる期待

デパ地下ケーキを2人で食べる姿もほっこりさせる「40までにしたい10のこと」
デパ地下ケーキを2人で食べる姿もほっこりさせる「40までにしたい10のこと」 / イラスト=はやさき

「40までにしたい10のこと」(Leminoにて全話配信中)など受賞作が数多くドラマ化されてきた、BLアワードの最新版「第17回BLアワード2026」が4月17日(金)に発表される。本記事では過去にドラマ化された受賞作品と、2026での受賞有力候補である作品を紹介する。

■大ヒットした年の差オフィスラブ「40までにしたい10のこと」

「BLアワード」は商業BLの祭典と謳う、商業BLレビューサイト「ちるちる」によるBL界の賞レース。「BLアワード2026」は2025年に発売された商業BL作品の中から同サイトの評価得点を基準に候補作が選出され、ユーザー投票によって決定する。

なかでも「総合コミック部門」はアカデミー賞の作品賞に匹敵し、1位になった作品はその年のBLの顔となり、さらなる注目を浴びる作品となる。例えばドラマ版が大ヒットした、前述のマミタ氏原作による「40までにしたい10のこと」はBLアワード2024で総合コミック部門第1位を受賞。年齢差も身長差もあるオフィスラブスト―リーとなっており、ドラマ化では風間俊介と庄司浩平が共演した。

10年以上恋人の居ないアラフォー上司の「40までにしたい10のことリスト」を見つけた10歳年下のイケメン部下が一緒にリストをやろうと提案し、グイグイとアピールしていく。恋の高揚感も社会人としてのリアリティも丁寧に描いて視聴者を魅了。アラフォーだけどかわいい上司を風間が好演し、庄司はクールだけど実はわんこな部下に扮して、この作品で一躍ブレイクを果たした。

■「体感予報」をはじめ、総合コミック部門1位は映像化される流れに

「BLアワード2023」では鯛野ニッケ氏原作の「体感予報」が1位を獲得。俺様なイケメン気象予報士・瀬ケ崎とあまりの売れなさで崖っぷちのエロ漫画家・葉の同棲生活を描き、樋口幸平と増子敦貴共演でドラマ化された。晴れの日になると瀬ケ崎が葉を抱くというセクシーな物語だが、それだけでなく隠しきれない愛に甘くしびれること必至。葉はずっと瀬ケ崎の番組を見て尋常じゃない数のスケッチをし、瀬ケ崎は葉のオタク友だちに嫉妬し、そもそも晴れの日に抱くのも実は葉のためだったことが後で発覚する始末。口では好きという言葉がなかなか出ないものの、表情や態度に好意がだだもれているのに相手には伝わらず、焦れキュンに悶絶する視聴者が続出となった。

「BLアワード2020」で受賞したのははらだ氏が手がける「ワンルームエンジェル」。やさぐれたコンビニ店員・幸紀のもとに、記憶喪失の天使が現れて奇妙な共同生活を繰り広げ、上杉柊平と西村拓哉共演でドラマ化されている。ストーリーが進むにつれて天使の過去と謎が明かされ、2人の特別な絆も強固になっていき、ラストは切なさと感動で感情渋滞となって涙がとまらない。ぜひネタバレなしで楽しんで欲しい1作だ。

ちなみに、前回の受賞作は哲学科の後輩と先輩を描いた大麦こあら氏による「能美先輩の弁明」。セクシーなシーンも多いが、「体感予報」がドラマ化できたなら本作だってできるはずだと期待している。

■今年のコミック部門1位の最有力候補はずばりコレ

BLアワードはコミックファンだけでなく、ドラマファンにとっても重要であることがおわかりいただけたことだろう。そんな賞レースの今年のコミック部門1位有力候補に目を移そう。ずばり筆者が最有力と考えるのはmememe氏原作の「太郎 DON’T ESCAPE!」。2025年12月にコミックスが発売されると、その面白さが口コミで広がり、品切れとなる店舗が続出。大増刷を経てもなお重版を重ねて現在は5刷に達し、国内有数の電子書籍ストア「コミックシーモア」では2ヶ月連続でBL月間ランキング1位を樹立、Amazonでは異例の2500以上レビューが付き、星4.9の高評価を獲得。芸能人がSNSに投稿したり、メディアで取り上げられたりと早くも話題沸騰となっている。

主人公の内気な高校生の太郎は高校デビューした親友に引け目を感じていつも一人ぼっちに。寂しさから始めたSNSで出会ったアイに誕生日に会うと、着ぐるみ姿で現れて太郎を甘やかしてくるが…。

どこがそんなにいいかというと、太郎がとにかくかわいい。語彙力がなくなるほど保護したくなる、小動物的で尊いかわいらしさ。やわらかいタッチのイラストで赤面したり泣いたりする姿が描かれ、ギュッと抱きしめたくなり、アイの気持ちに激しく同意。さらにmememeは小動物系男子だけでなくダウナー系イケメン男子を描くのもうまく、両極端なキャラクターを同時に楽しむことができる。もしも実写化されるなら、この両方のキャラクターのポイントをしっかり押さえたキャスティングで見てみたいものだ。

■年の差、オフィスラブなど人気ジャンルの有力候補作

また、おどる氏原作の「春のデジャヴに踊れ」も有力候補に挙げたい。重版を重ね、6刷まで到達するヒットとなり、海外版も発売されている。大学生の晃介と、社交ダンスの先生であった亡き母の教え子であるアラサーの淳による年の差ラブストーリー。大人っぽく落ち着いた淳に導かれて社交ダンスを踊った晃介。淳に憧れを抱いて惹かれていくが、淳が母に好意を寄せていたのか気になり、ノンケ(異性愛者)同士である戸惑いも生まれる。商業コミックスデビューでありながら、構成力も画力も心情表現力もなにもかもがクオリティ高くて驚かされる。ドラマ化されるとしたら、2人の心の揺らぎや微妙な距離感を繊細にすくい取ることに細心の注意を払ってほしい。

ハルモト紺氏による「恋をするならひれ伏して」も重版され、単独作品でコラボカフェが開催された注目作だ。本社営業トップ争いをする、ハイスペックな御曹司・時藤と負けず嫌いな平社員・早瀬の体から始まる関係が描かれる。完璧であるはずの時藤の抱える孤独と、ツンデレな早瀬のまっすぐさとデレにハートをつかまれる読者は後を絶たない。しかも、プライベートの顔を見せ合っても昼間はスーツに身を包んで涼然とした態度で職務に就く、その緊張感とギャップだけでも胸を高鳴らせ、「40までにしたい10のこと」をはじめ、オフィスラブは人気が高い。オフィスや自宅などの室内でほぼ完結するため映像化も多く、ドラマで見られることも期待できるだろう。ドラマになるときはぜひ、スーツの似合うキャスティングでお願いしたい。

他にも実兄弟のしんどくも愛おしい恋を描いた「兄弟失格」(りんごの実)や、支配者と従者の資質を第二の性として持つ特殊設定ファンタジー、DomSub(ドムサブ)のなかでも特殊な体格の大きいハイスペSub(サブ[従者])とかわいいDom(ドム[支配者])という刺さる人には刺さりまくる「ラブ・チェイン・ラブ・ジーン」(ヱビノびすく)。今やBLの人気ジャンルとなった、第二の性により男性も妊娠・出産が可能であり、人間が発情期も持つ特殊設定ファンタジーのオメガバースの魅力を凝縮させた「特級αの愛したΩ」(神波アユミ)といったノミネート作品もおすすめだ。

■ドラマ化作品の宝庫「シリーズ部門」にも注目

加えて「総合コミック部門」だけでなく、映像化の視点で押さえておきたいのは「シリーズ部門」。人気があるから続編が制作されるシリーズものだけに人気作が多く、加えて人気作だから映像化作品の宝庫でもある。

今期ドラマ化されている「スモークブルーの雨のち晴れ」(波真田かもめ)や「やたらやらしい深見くん」(松本あやか)もエントリー。他にも「美しい彼」(北野仁/凪良ゆう)「僕らの食卓」(三田織)「セラピーゲーム」(日ノ原巡)「ギヴン」(キヅナツキ)などなど枚挙に暇がない。

その中でまだ映像化されていないがぜひとも制作されて欲しいのが2作。ひとつめは厘てく氏原作の「カメレオンはてのひらに恋をする。」。大学生で俳優の卵である藤永と、後輩大学生の先天性難聴のケイトの出会いと恋を描いている。以前からディスコミュニケーションが作品に盛り込まれていると感じていた厘氏の作品だが、ついにディスコミュニケーションそのものを題材にし、なおかつケイトの先天性難聴によって感情を煽る展開に流れず、力強い感動に昇華している。

いわばオーバーアクションでオーディションに落ち続けて自信喪失の藤永と、ポジティブでコミュ力強いケイトはお互いがお互いを求めていた存在で奇跡の出会いと思わせる。2人が磁石のように惹かれ合っていく恋愛の昂りと藤永の俳優としてのサクセスストーリーが交錯し、アドレナリンが湧き上がること間違いない。映像化されるなら厘氏の緻密さと迫力を兼ね備えた筆致で描かれる、手話シーンもぜひ再現して欲しい。

■ほかにも注目すべき作品をピックアップ

もう1つは九號氏が手掛ける「羊の皮を着たケモノ」。主人公は平凡な大学生の大地。姉が連れてきた婚約者、一流企業勤めで、金も将来性もある超イケメンというハイスペックな井川の抗えない魅力にたちまち心奪われていく。これはもう前知識無くネタバレ厳禁で触れて欲しいドラマチックな作品。ヒリヒリとしたストーリー展開に飲み込まれる快感をぜひ堪能して欲しい。映像化するならメリハリのある構成でテンポよく展開させ、陳腐にならずに大胆なシーンは尻込みせずに再現してほしい。もちろん、男も女も虜にする井川を納得させるキャスティングも重要だ。

最後に個人的に気に入っている、ゆいつ氏原作の「惚れたら負けよ?」も紹介させて欲しい。「40までにしたい10のこと 2」も候補作となっている「ラブコメ」部門にエントリー。こちらも人気のオフィスラブストーリーで、グイグイと迫る年下・心とツンデレな年上・春斗が描かれている。2人のキャラクターからにじみ出る尋常じゃないかわいらしさに思わず心奪われてしまう。

心は一重で無表情なタイプで、一見何を考えているかわからないが、蓋を開けてみれば大型ワンコで春斗に溺愛執着している姿が愛くるしい。春斗は歳を重ねて恋に臆病になり、心に振り回されて焦ったり赤面している様子がこれまた愛くるしい。実写化するならこの雰囲気を纏うことができる俳優を配し、それぞれのキャラクターの魅力を存分に描き出してほしい。

毎クールドラマが放送されるほど、人気と知名度が上がった映像BLだが、そのなかでもヒット作の源流となっているBLアワード。今年、全10部門の1位に輝くのはどれか、またメイン部門である「総合コミック部門」の頂点に立つのはどの作品なのだろうか。今後のBL系ドラマの動向を知るためにも、ぜひ注目してほしい。

◆構成・文=牧島史佳

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