デジタル時代の新たな情報発信
中外製薬の薬は、がん治療薬や希少疾病を含むスペシャリティ領域の製品など、専門的な知識が必要な製品が多いため、MR(医薬情報担当者)による対面でのコンサルティングが基本となります。
しかし、規制強化やコロナ禍を経て、デジタルを活用した情報提供も急速に進化しています。
「医療従事者向けのホームページを充実させ、会員制度を設けています。ウェブセミナーや、先生方の興味に合わせたコンテンツをタイミングよく配信し、それをMRの活動とも連動させます。これをオムニチャネル戦略と呼んでいます」
さらに、薬の情報だけでなく、がん就労支援やAYA世代(思春期・若年成人)のがん、妊孕性(妊娠するための力)といった幅広い情報も提供しています。医療従事者の関心を引きながら、最終的に適切な情報提供につなげています。
万博が示す医療の未来
inochiのペイフォワードWeek会場での中外製薬の展示は、単なる企業PRに留まりません。XRという最新技術を使い、複雑な医療の仕組みを誰もが理解できる形で提示する試みです。
「将来ヘルスケアってこんな風になるんだな、という未来を想像してもらいたい」
抗体医薬品による精密ながん治療、一人ひとりに最適化された個別化医療、そしてデジタル技術を活用した新たな医療情報の届け方。中外製薬が万博で示すのは、すでに始まっている医療の未来です。
子どもたちがXRゲームで楽しみながら学ぶ抗体医薬品の仕組みは、10年後、20年後の標準治療となっているかもしれません。万博という「未来社会の実験場」で、次世代に医療の可能性を伝える、そこに中外製薬は挑戦しています。

