「空咳が止まらない」症状についてよくある質問
ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「空咳が止まらない」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
空咳が続いた場合、何科を受診すべきでしょうか?
伊藤 陽子(医師)
空咳が続く場合は、呼吸器内科が基本です。ただし、喉の違和感が強ければ耳鼻咽喉科、胸やけや食後に悪化する咳の場合は消化器内科が適しています。判断に迷うときは内科で相談し、必要に応じて専門科を紹介してもらいましょう。
空咳がどのくらい長引いたら病院を受診した方が良いでしょうか?
伊藤 陽子(医師)
空咳が3週間以上続く場合は、医療機関を受診しましょう。ただし、夜間に咳き込む、息苦しい、痰に血が混じるといった症状があれば、3週間を待たずに早めの受診をおすすめします。
市販の咳止めを飲んでも空咳が3週間続くのは百日咳でしょうか?
伊藤 陽子(医師)
百日咳の可能性もありますが、以下のようなほかの病気も考えられます。
・感染後咳嗽
・咳喘息
・間質性肺炎
・肺がん
いずれにせよ、市販薬で改善しないときは早めに医療機関を受診してください。
乾いた咳が止まらず夜眠れません。即効性のある止め方はありますか?
伊藤 陽子(医師)
夜間の空咳がつらい場合、以下のような工夫を試してみてください。
・寝室の湿度を保つ(加湿器の使用や濡れタオルを干すなど)
・温かい飲み物やのど飴で喉を潤す
・枕を高くして、上体を少し起こした姿勢で寝る
・喉を冷やさないよう、マスクやネックウォーマーを使う
空咳が眠れないほど強い場合、喘息や百日咳などの可能性もあります。一度受診し、適切な治療を受けることも検討しましょう。
熱はないのですが喉がむずむずして空咳が止まりません。ストレスが原因でしょうか?
伊藤 陽子(医師)
以下のような病気の場合、ストレスが原因で咳が悪化する可能性があります。
・心因性咳嗽
・気管支喘息
・アトピー咳嗽
ただし、感染症の後に咳が残っている、アレルギーが関係して喉がむずむずしているなどの可能性も考えられます。一度呼吸器内科を受診することをおすすめします。
まとめ 空咳が止まらないときは呼吸器内科の受診を検討しよう
空咳が続く原因はさまざまで、軽い刺激による一時的な咳から、治療が必要な病気まで幅広く考えられます。とくに3週間以上咳が続く場合や、息苦しさ・胸の違和感・夜間の悪化といった症状がある場合は、早めに医療機関で相談しましょう。

