アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。
母・あーちゃんの糖尿病の病院を変えてから、2回目の通院日がやってきました。心配していた数値も落ち着いていて、ワフウフさんはひと安心です。しかし、診察室に呼ばれる前に処置室で血圧測定や採血をしてもらっているとき、看護師さんから「普段血圧は測っていますか?」「朝食は何時に食べましたか?」と聞かれたあーちゃんは、なんの迷いもなく事実と異なる回答をしていたのです……。隣で聞いていたワフウフさんが、慌ててフォローしたからよかったものの、この様子だとやはりひとりで病院に行くのは難しいだろうな……と、ワフウフさんは痛感しました。そして、施設のスタッフさんから訪問医は基本的に問診だけで済ませると聞いたことで、糖尿病の病院を変えたのは大正解だったと改めて思っていました。
父の悪質さに改めて嫌気がさす
約2年前、カクカクした動きやすり足、歩き始めに足がなかなか出ないといったパーキンソン症状が出始めて、当時かかりつけ医として認知症の薬も処方してくれていた医師に相談したところ「加齢による筋力低下ですね」とあっさり流されてしまったことがきっかけとなり、あーちゃんの認知症の病院を探しました。新しい病院では、その症状が「大脳皮質基底核症候群(脳の表面の大脳皮質と深部の基底核の働きが障害されて起こる進行性神経疾患)」によるものだと診断され、薬を調整してもらったおかげですっかり症状も落ち着いていましたが、最近またあーちゃんの歩き方に違和感を覚えるようになり、以前のようなパーキンソン症状が出てきてしまいました。早速、医師に相談して薬を調整してもらったので、しばらく様子見となります。なんとか悪化させずに、自分の足で歩き続けられるようにしてあげたい。ワフウフさんはそんなふうに考えていました。

糖尿病の病院へ行ってから、誕生日祝いにパンの食べ放題に行き、そして区役所へ……と、移動が続いて忙しい一日。区役所へ行く途中、あーちゃんの顔つきがぼんやりしてきました。

区役所の手続き自体はすぐに終わりましたが、手続きをしているときも、あーちゃんは無の状態で、言われた通りに動いているだけ……。

手続きが終わると「歩数計が壊れて動かない」と言いだしたあーちゃん。確認すると、電池切れのようです。

近くで交換用の電池を買おうとしていると、また「歩数計が壊れちゃった」と言い始めました。本人は認知症の自覚がなく、これでもきちんとしているつもりです。

しかし「歩数計が動かない=電池が切れた=電池を買う」という流れは理解できていない様子。今度、お友だちとのお出かけが控えているのですが、本当に大丈夫なのか心配です……。

あーちゃんが区役所で私たちの言いなりになっている姿を見て、かつての父の悪質さを再確認することになりました。父は、あーちゃんを疲れさせるために、言葉巧みに外へ連れ出していたのでしょう。


こんなことも言っていたのかも……。


そして、判断能力が低下したタイミングで区役所や銀行に連れていき、自分があーちゃんのお金を使えるように手続きをさせたのだと思います。結局、未遂に終わったからよかったものの、手続きができていたら……と思うとゾッとします。

疲れていると言いなりになるとわかっていたということは、あーちゃんが認知症だというのは理解しているはず。

その上で、娘たちを悪者にするウソを吹き込んでいたのです。

どれだけ悪質なんだろう……。いくらお金が欲しくても、父親がすることじゃないと思うのですが。

私は父に狙われるものを持っていないから、安心して暮らせますけど。
糖尿病の病院に行ったあと、あーちゃんの誕生日会でパンの食べ放題に行き、それから区役所に行き……と、忙しい一日。区役所では敬老パスの手続きをしたのですが、向かっている途中からあーちゃんの顔つきがぼんやりしてきました。手続き中も、明らかに何も考えず、ただ言われた通りに動くだけ……。そろそろタイムリミットが近づいているようです。
区役所での用事を終え、あーちゃんが「歩数計が壊れて動かない」と言いだしたので確認してみると、電池切れでした。そこで、区役所の近くで電池を買うことにしましたが、あーちゃんは「歩数計が動かない=電池が切れた=電池を買う」という流れすら理解できていない様子。お店で電池を選んでいるときに「あのねえ、歩数計が壊れちゃったのよ」とまた歩数計を取り出す始末……。やはり、あーちゃんが普通に行動できるタイムリミットは約4時間前後。今後、お友だちとの集まりがあるが、大丈夫だろうか……と心配が募ります。
区役所で疲れて、何も考えられず理解できないまま私たちの言いなりになって手続きをしていたあーちゃんを見て、改めて父の悪質さを再認識しました。父は、言葉巧みにあーちゃんを家から連れ出し、疲れさせてから区役所や銀行に連れて行き、自分があーちゃんの預金を使えるように手続きをしようとしたのです。未遂に終わったからよかったものの、疲れさせればあーちゃんを操るのは簡単だとわかっていたということは、あーちゃんが認知症であることを父は絶対に理解していたはずです。本当に悪質な人間だと思います。これからの人生を父の悪意に翻弄されずに歩んでいけると思うと、あーちゃんを父から引き離せて、本当によかったと感じます。
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認知症の進行は、ある日突然ではなく、小さな違和感が日々積み重なっていくことで少しずつ実感されるものです。あーちゃんが変わっていくのを見ているのは胸が痛むと思いますが、タイムリミットの中でできることと難しいことを見極めながら、安心して過ごせる環境を整えてあげたいですね。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者/ワフウフ
昭和を引きずる夫、成人した息子娘を持つ50代主婦。実母のアルツハイマー型認知症発覚をきっかけに備忘録としてAmebaでブログを始める。2019年一般の部にてAmebaブログオブザイヤー受賞。
2023年4月、書籍「アルツフルデイズ 笑いと涙の認知症介護」発売。

