
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。
今回は「週刊モーニング」で『定額制夫のこづかい万歳~月額2万千円の金欠ライフ~』を連載している漫画家・吉本浩二さんに注目し、「漫画アクション」2020年3/17日号に読切作品として掲載された『うみべのふるさと』をご紹介しよう。
同作は、吉本さんが福島県・新地町に住む妻のご家族から東日本大震災の体験談を聞く様子が描かれたエッセイ漫画。2026年3月11日、吉本さんのX(旧Twitter)に同作が投稿されると、多くの人の関心を集めて1.7万もの「いいね」が寄せられている。そこで作者の吉本さんに、同作を描いたきっかけについて話を伺った。
■震災後の状況を目の当たりにして言葉を失う…

2013年1月、車で現在の妻の実家である福島県・新地町に向かっていた吉本さん。目的は彼女のご両親に“結婚を認めてもらうこと”だった。
彼女の実家に到着後、早速結婚の話になるものの、想像よりも苦戦することなくご両親に結婚を認めてもらう。
そして、和気あいあいとした雰囲気のなか、“窓から見える太平洋”がきっかけとなって東日本大震災の“津波”の話になり…。読者からは「涙が止まらない」「これだけでも書籍化してほしい」など様々な反響が相次いでいた。
■特に印象に残ったコメントは“新地町の人から送られた感想”

――『うみべのふるさと』を描いた経緯をお教えください。
2020年、当時の漫画アクション三田村編集長から、「災害をテーマにした号を出すので、吉本さんの奥さんのお話を描いていただけませんか?」と依頼を受けました。
それまでに僕が、2014年に三陸鉄道をテーマにした『さんてつ ~日本鉄道旅行地図・三陸鉄道・大震災の記録』を描き、2018年に北日本新聞に妻の地元をテーマにしたエッセイを寄稿したので、それらを読まれて依頼されたのだと思います。漫画は、読み切りのタイトル『うみべのふるさと』として、掲載されました。
――描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあれば教えてください。
なるべく丁寧に描くことに努めました。こういったことが実際にあったということを、漫画で、家族の記録として残したかったという気持ちです。急に復興したわけではなく、多くの方の努力によって、長い年月(漫画では約8年)かかって徐々に復興していったことを漫画として描き残したかった…という感じです。
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共に教えてください。
P23です。今はない何気ない日常の風景…今はないからこそ漫画で描き残したかったです。

――様々な反響が寄せられたと思いますが、特に印象的なコメントがありましたらぜひお聞かせください。
漫画の舞台の新地町の方から「涙が出ました。描いてくれてありがとう。」という感想がありました。また当時の震災体験者の皆さんから複数感想が寄せられ、それが一番感慨深かったです。
――読者へメッセージをお願いします。
花見や花火などを楽しめる、何気ない毎日がずっと続いていくことを願っております。
『ルーザーズ~日本初の週刊青年漫画誌の誕生~』が電子で全3巻発売中です。また、現在連載中の『定額制夫のこづかい万歳~月額2万千円の金欠ライフ~』が10巻まで発売中です。ぜひご覧ください。

