
多摩川にかかる陸橋を電車が通過したとき、川の中から一瞬だけ人の頭が見えた。奇妙な光景が目に焼き付いてしまい、河川敷に向かったzinbei(@zinbei_info)さんのホラー漫画を紹介しよう。いずれも多摩川をテーマにした奇妙な話を描いている。短編ながらも、背筋がゾクリとするような話。結末の先を読者に委ねており、想像の幅が広がる。今回は本作を描いたきっかけや作品のテーマなどについて、zinbeiさんに話を聞いた。
■会社員時代に見た風景から生まれた「日常に潜む異界の影」



本作「多摩川三篇」は、日常と非日常の境界を鋭く切り取った短編ホラー漫画である。
作者のzinbeiさんは、この作品を描いた経緯について「知り合いの作家さんから、同人誌でホラー漫画『ホラーアンソロジー』のゲスト原稿の執筆にお誘いいただいたのがきっかけです」と語る。一篇ごとに異なるこだわりが込められており、「一篇では、冒頭に登場する『電車内から一瞬見える多摩川』という風景は、私が会社員時代に実際に見ていたものです」と、zinbeiさん自身の体験を反映させたことを明かす。さらに雑木林の未知性や、水面の普遍性と時間に取り残された人物との対比など、三篇を通じて多摩川という舞台を多角的に描いている。
一方で、現在「やわらかスピリッツ」で連載中の「酒と鬼は二合まで」は、多くのいいねを集め注目を浴びている。zinbeiさんは「原作者である羽柴さんと二人三脚で連載してきた当作品ですが、ここまでの閲覧と反響をいただいたことに二人で大喜びしています!」と喜びを語る。今後については「商業・自主制作問わずこれからもおもしろい漫画制作に励んでまいります。読者のみなさまにはこれからもあたたかく見守っていただけましたらうれしいです」と意欲を示している。
単行本としては「酒と鬼は二合まで」第1~8巻、「ほろ酔い道草学概論」第1巻が刊行中であり、今後のさらなる活躍に期待が高まる。
取材協力:zinbei(@tz036)
※記事内に価格表示がある場合、特に注記等がない場合は税込み表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。

