喫煙を主な原因として発症するCOPD(慢性閉塞性肺疾患)。体を動かしたときに息切れしたり、咳や痰が長引いたりするだけでなく、重症化すると日常に支障が及ぶこともある疾患です。COPDを発症したらまずは禁煙をすることが絶対必要ですが、発症してから禁煙したのでは遅いのでしょうか? 今回はCOPDの症状と原因について、宮澤内科・呼吸器クリニックの宮澤先生に教えてもらいました。

監修医師:
宮澤 知行(宮澤内科・呼吸器クリニック)
鹿児島大学医学部卒業後、東京慈恵会医科大学外科学講座助教を経て聖マリアンナ医科大学呼吸器外科講師となる。2019年より、宮澤内科・呼吸器クリニック勤務。医学博士。日本外科学会外科専門医。呼吸器外科専門医合同委員会(日本呼吸器外科学会・日本胸部外科学会)呼吸器外科専門医。産業医。
編集部
「過去の喫煙率が関係している」とはどういうことですか?
宮澤先生
COPDは大気汚染や遺伝などでも発症しますが、一番の原因は喫煙です。つまり、過去の喫煙が現在の病気を招いているのです。研究により、喫煙年数が長かったり、1日に吸う本数が多かったりすればするほど、COPDの症状もひどくなることがわかっています。怖いのは、本人が吸っていなくても周りに吸っている人がいれば、その影響を受ける可能性があるということ。つまり、受動喫煙もCOPDの原因になるのです。
編集部
タバコを吸っている人は、必ずCOPDを発症するのですか?
宮澤先生
必ずというわけではありませんが、研究により喫煙者の15~20%がCOPDを発症することがわかっています。喫煙者の5〜6人に1人はCOPDを発症するのですから、これは非常に高い数値です。喫煙が発症に関係していることから、COPDは肺の生活習慣病とも言われています。
編集部
症状がひどくなるとどうなるのですか?
宮澤先生
COPDは進行性の疾患です。そのため放置すると呼吸がますます苦しくなり、呼吸困難で寝たきりの状態になることもあります。また、肺炎や肺がんのリスクが高まることもあり、大変危険です。COPDと診断されたらすぐに治療を開始することが必要です。
編集部
COPDを早期に発見するために、どんな症状が出たら受診すればよいでしょうか?
宮澤先生
たとえば現在40歳以上で、喫煙している、あるいは過去に喫煙していた人で、息切れや咳、痰などが続く人は、早めに呼吸器科を受診しましょう。また階段を上がると息切れがしたり、早歩きすると呼吸が乱れたりする人も要注意。それから、人間ドックなどで肺機能検査を受け、精密検査を受けるように指示された人も早めに受診してください。
※この記事はメディカルドックにて<喫煙経験者5人に1人がかかる「COPD」とは? もう禁煙しても手遅れ?【医師解説】>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
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