
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、『宇宙兄弟はこうして生まれる アシスタントが見た舞台裏』(コルク刊)の1エピソード『キャラが立つ、って?』を紹介する。作者のあさころ(工藤朝子)さんが、3月9日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、4000件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、Cさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
■“キャラが立つ”の意味を聞いてみた

作者のあさころさんは6年半『宇宙兄弟』のアシスタントを務めていた。本作は『宇宙兄弟』の制作現場の裏側=舞台裏をエッセイにしている。あるとき、あさころさんは、『宇宙兄弟』の作者である小山宙哉先生に疑問を投げかけた。
「先生にとって『キャラが立つ』ってどういうことですか?」。編集者に言われることがある、この言葉の意味を小山先生にぶつけるあさころさん。小山先生から「そのキャラを『好きやな』って思った瞬間もうキャラは立ってんのよ」と回答され、あさころさんは目から鱗で…。
このエピソードを読んだ人たちからは、「納得できる」「すごく刺さった」「好きは特別だよね」「大切にしたい考え方」など、多くのコメントが寄せられている。
■作者・あさころさん「小山先生なら「キャラが立つ」の答えを分かっているのではと思い、尋ねてみたことがきっかけです」

――本作のお話の発想の源はどこだったのでしょうか?
漫画家が編集者によく言われる「キャラが立ってない」という言葉が曖昧で掴みづらく、「キャラが立つってどういうこと?」と思ったことがきっかけです。『宇宙兄弟』は、モブを含め全てのキャラクターが生き生きとしていて、それぞれ違う人間として成り立っているので、小山先生なら「キャラが立つ」の答えを分かっているのではと思い、尋ねてみました。
――本作では、「キャラが立つ」と質問の回答に目から鱗が落ちた瞬間が非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。
目から鱗が落ちるコマもお気に入りですが、特に7、8コマ目が見どころです!六太が現実にいるような、「実在感」を絵で表現できたかなと思います。8コマ目は電子書籍『宇宙兄弟はこうして生まれる アシスタントが見た舞台裏』の表紙イラストのベースにもなりました。
――『宇宙兄弟はこうして生まれる アシスタントが見た舞台裏』のなかで特に気に入っているエピソードがあれば、理由と共にお教えください。
アシスタントを卒業した時に描いた、『先生へ』です。6年半お世話になった小山先生に、感謝の気持ちを綴った手紙として描きました。アシスタント当時の感情を初めて赤裸々にさらけ出したエッセイだったので、公開するときはドキドキしましたが、想像以上に沢山の感想をいただいて、「私の言いたいことが伝わった!」と思えた大切な作品です。
――舞台裏エッセイを描くにあたって、ストーリーや構成で気をつけていることや意識していることなどについてお教えください。
『宇宙兄弟』の制作現場で見つけた「これは誰かに話したい!」と思った創作術を、シンプルに分かりやすく伝わるように心がけて描いています。また、小山先生の人柄や魅力が感じられる漫画になるよう意識しています。
――あさころさんの作品は、柔らかく優しいタッチで描かれているように感じます。作画の際にこだわっていることや、特に意識していることはありますか?
丁寧に描くことを大切にしています。絵のタッチには自然と描き手の気持ちが滲み出て、それは見る人にも伝わると思うので、ひと目見て「気持ちいい、心地いい」と感じられる絵にするために、大前提として「丁寧に描く」を心がけています。
――今後の展望や目標をお教えください。
直近の目標は、現在制作中のバンド漫画を完成させ、月刊アフタヌーンの漫画賞「四季賞」で大賞を取ることです。また、6月からはLINEマンガインディーズでの連載も始まるので、「面白い!」と思ってもらえる作品を届けられるよう、頑張っていきたいと思っています。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
いつも読んで下さりありがとうございます!読者の皆さんからの応援が何よりのパワーになっています。これからもよろしくお願いします!

