アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。
出だしから心配だらけだった、母・あーちゃんのお友だちとのお出かけ。無事に送り出したものの、タイムリミットの4時間を超えて、どうなっているのか……とワフウフさん姉妹は、待っている間も落ち着きません。しかし、姉・なーにゃんが迎えに行くと、意外にもあーちゃんはしっかりした状態で帰ってきました。なーにゃんは「楽しかった?」「疲れた?」など、いろいろと質問しますが、残念ながらあーちゃんは、何を食べたのかも、どこに行ったのかも覚えていませんでした……。それでも、お友だちと会っていた記憶は残っていたので、それだけでも十分だと、なーにゃんは自分に言い聞かせていました。
言いたいこともグっと我慢
あーちゃんがお友だちと出かける約束をしてから、なーにゃんは本当に大変そうでした。あーちゃんに負担がかからないように段取りを決め、当日の準備も並行して進めながら、約束の日が近づくにつれて不安定になっていくあーちゃんのフォローに追われ……。そんな中、当日、いくらお金を持って行くかを決めるとき、あーちゃんから「もったいないわよね! 会っても別に楽しくないのに!」なんて言われてしまい、疲弊していたなーにゃんは、絶句……。あーちゃんに悪気がないのは理解していますが、毎回この調子だと、お友だちとのお付き合いが続くのは難しいと思ってしまいます。

施設に入居してから、穏やかで落ち着いているあーちゃん。しかし、ちょっと不安になりやすい一面も……。不安の裏返しなのか、やたらとかわいらしい動物のキャラクターやぬいぐるみを愛でるようになりました。以前はそんなキャラではなかったのですが。

先日、ハロウィンのときにスカル系のお面を見せたら、わりと本気で嫌がっていました。飾りだと理解できなかった……?

お友だちと会う約束をした後、何度も不安そうにしていたあーちゃんに、姉・なーにゃんは「心配しないで!」と伝えていました。

それを聞いて、クネクネしながら「私ってお姫さまみたい」と喜んでいたあーちゃん。いくつになっても、かまってちゃんで甘ったれです。でも、もしかすると、今の自分から目をそらして現実逃避している姿なのかも……。

汚いものや怖いもの、嫌なものをすべて排除して、あーちゃんが望む美しい世界に住まわせてあげれば、あーちゃんの不安は解消されるのでしょうか……。非現実的な話ですが。

あーちゃんが認知症になる前のこと。一時期、会うたびに私の体型について小言を言っていました。

あまりにもしつこいので……。

怒って言い返したのですが……。

本人に悪気はないようでした。あーちゃんは昔から母親なら子どもに何を言ってもいいと思っている節があって、正直なところ私は、あーちゃんには誰よりも気をつかったし悩まされました。どんなに近い関係でも、あえて言わなくてもいいことってあると思うのです。

まあ、体型については事実だし、自分でも認めているのですが。

私は、認知症のあーちゃんを不安にさせたり傷つけたりしないように言葉を飲み込むことも多々あります。親が年老いて親子の力関係は変わっても、あーちゃんに気をつかってしまうのは変わりません。

もし私が、昔のあーちゃんのようにストレートにあれこれ言ったら、あーちゃんは自分だけが傷つけられた悲劇のヒロインみたいになって、大変だろうと思います……。
施設に入居して父に振り回されなくなってから、あーちゃんは穏やかで落ち着いています。しかし、いろいろなことが理解できなかったり、覚えていられなかったりするからなのか、ちょっと不安になりやすいと思うこともあります。そして、その不安感を拭うように、動物のキャラクターやぬいぐるみをやたらと愛でようとしている、80歳近いおばあちゃんが子どものような振る舞いをすることに抵抗を覚えます。
ちなみに、あーちゃんはお友だちとの約束のことで不安になっていたとき、姉・なーにゃんの「私が全部わかっているから! 全部ちゃんとやるから心配しないで!」という言葉を聞いて「私ってお姫さまみたいね♡」と、クネクネしながら喜んでいました。いくつになっても、構ってちゃんの甘ったれに見えてしまうのですが、それはもしかすると、無意識に今の自分から目をそらして現実逃避しているのかも……? と思っています。
そんなあーちゃんが、まだ認知症になる前のこと。会うたびに太ったと言われ、イラッとして「会うたびに言わないで!」と怒ったことがありました。あーちゃんは健康が心配だから言っている、家族じゃないとこんなふうには言えないと言っていたけれど、あえて言わなくていいこともあると思います。だから、私だって認知症のあーちゃんを不安にさせたり傷つけたりしてはいけないと思って、何度も言葉を飲み込んでいるのです……。あーちゃんには誰よりも気をつかうのは、昔から変わっていません。
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自分の親が、急にキャラクターやぬいぐるみを愛でるようになったら……と想像すると、抵抗を覚えてしまうのは無理もないですね。でも、それが不安感からきているものなら、早く原因を取り除いて、毎日穏やかに笑顔で過ごしてほしいです。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者/ワフウフ
昭和を引きずる夫、成人した息子娘を持つ50代主婦。実母のアルツハイマー型認知症発覚をきっかけに備忘録としてAmebaでブログを始める。2019年一般の部にてAmebaブログオブザイヤー受賞。
2023年4月、書籍「アルツフルデイズ 笑いと涙の認知症介護」発売。

