息子が3歳だったころのことです。仕事中に保育園の先生から、私の携帯に電話が入りました。普段の「熱が出たので迎えに来てください」という連絡のトーンとは明らかに違う、切迫した声に心臓が跳ね上がりました。
保育園からの緊急呼び出し
先生は「息子さんがお昼寝明けに突然激しく白目をむいてけいれんし、意識が戻らないため救急車を呼びました。今から先生が同乗して〇〇総合病院へ向かいます。お母さんも至急向かってください」と言いました。
朝は元気だったはずなのに、どうして!? と私は頭の中が真っ白になり、仕事の手を止めて上司に事情を伝え、震える手で荷物をまとめて職場を飛び出しました。 病院へ向かうタクシーの中では、最悪の事態ばかりが頭をよぎり、涙が止まりませんでした。
病院に到着すると、処置室のベッドでぐったりとしている息子と、付き添ってくれた保育園の先生の姿がありました。幸い、病院に着くころには意識も戻っていたそうで、病院の先生は私に「落ち着いて聞いてください、息子さんは大丈夫ですよ」と言ってくれました。そして、診断は「熱性けいれん」とのことでした。高熱が急激に出たことが原因で、脳への影響はないと聞き、ようやく腰が抜けるほど安堵しました。初めて見る息子の危機的な状況に、親としての無力さと健康のありがたみを同時に感じた1日でした。
ただ、病院に駆けつけた際、焦りすぎて「健康保険証」と「こども医療費受給券」を家に忘れてしまい、当日の支払いが全額自己負担(後日精算)になってしまいました。非常事態こそ、まずは深呼吸をして、母子手帳セットを掴む冷静さが必要だと痛感しました。現在は、玄関の目立つ場所に緊急持ち出しバッグを用意し、家族の誰でもすぐに持ち出せるように対策しています。
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保育園で元気に過ごしているはずのお子さんが、突然救急搬送されたなんて連絡が入るだけでも、親としては頭が真っ白になり、不安で押しつぶされそうになってしまいますよね。無事にお子さんの意識が戻って、本当によかったです。
熱性けいれんとは、生後6カ月ごろから5歳ごろまでの子どもが、38℃以上の発熱のときに起こすけいれん発作のことです。通常は熱が出始めてから24時間以内によく見られ、具体的には、突然意識を失い白目をむく、全身が硬直して手足が震える、顔色が悪くなる、あるいはボーっとして意識が遠のくといった症状が現れます。
今回は保育園にいるときに起こったとのことですが、もし家にいるときに起こり、お子さんのこのような症状を目の当たりにすると、ママもパパも驚いてしまいますよね。しかし、そんなときこそパニックにならず、落ち着くことが大切です。
ほとんどの熱性けいれんは5分以内に自然に止まるので、けがをしないよう安全な場所に寝かせたり、吐いたときに息がつまらないよう体を横向きにしたりしてあげてください。また、発作が始まった時刻や発作の様子を覚えておいたり、動画に収めておいたりすると、受診時に医師へ状況を伝えるのに役立ちます。
もし5分以上続くようであれば、救急車を呼ぶか、判断に迷ったときはかかりつけの小児科、または小児救急電話相談(#8000)に相談しましょう。救急車を呼ぶべきかなどの指示をもらえます。また、初めての熱性けいれんの場合は、救急外来などの医療機関を受診しましょう。
子どもの脳は熱に敏感で、風邪などの熱でもけいれん発作を起こすことがあります。「熱性けいれん」について、知識と理解を深めておき、起こったときにできるだけ冷静に対処できるよう心がけたいですね。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修:関根直子(助産師)
著者:佐藤 結衣/30代女性・パート
4歳のわんぱくな息子を育てる母。現在は平日の午前中を中心に事務の仕事をしている。趣味は息子と一緒に公園巡りをすることと、寝かしつけ後の読書。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年4月)
※AI生成画像を使用しています
監修者:助産師 関根直子
筑波大学卒業後、助産師・看護師・保健師免許取得。総合病院、不妊専門病院にて妊娠〜分娩、産後、新生児看護まで産婦人科領域に広く携わる。チャイルドボディセラピスト(ベビーマッサージ)資格あり。現在は産科医院、母子専門訪問看護ステーションにて、入院中だけでなく産後ケアや育児支援に従事。ベビーカレンダーでは、妊娠中や子育て期に寄り添い、分かりやすくためになる記事作りを心がけている。自身も姉妹の母として子育てに奮闘中。

