介護をしていると、「どうしてこんなことが起こるの?」と戸惑う場面に出合うことも。昨日まで普通にできていたことが急にできなくなったり、思いも寄らない行動に驚かされたり――。そんな日常の中で、介護者が悩んだり、思わず苦笑いしてしまったりする瞬間は少なくありません。そんな介護の現場で実際に多く聞かれる「あるある」なお悩みを、4コママンガ形式で紹介します。
さっき食べたばかりなのに…




義母と一緒に昼ごはんを食べたばかりのことでした。食後のお茶を飲みながら、私は台所で食器を片付けていました。すると祖母がふらりとやってきて、「ねえ、今日のお昼ごはんはまだ?」と聞いてきたのです。私は一瞬驚きながら、「さっき一緒に食べましたよ」と答えました。
シンクには食べ終わったお皿もまだ残っています。それを見た義母は、少し考えた後で「あらそう? じゃあ今日はまだ食べてないことにして、もう一回食べようか」と笑いました。思わず私も笑ってしまった、介護の中の小さな出来事でした。
【医師からのアドバイス】高齢者が食事をした直後に「まだ食べていない」と話すことは、珍しいことではありません。加齢に伴うもの忘れに加え、認知機能の変化によって、直前の出来事を思い出しにくくなることがあります。無理に否定したり強く言い聞かせたりすると、ご本人が混乱したり不安になったりすることがあるため、穏やかに対応することが大切です。食後の食器を一緒に見ながらさりげなく話題に触れる、飲み物や軽いおやつで気持ちを落ち着けるなど、安心できる形で気をそらす工夫が役立つこともあります。こうした様子がたびたび見られる場合や、ほかにも気になる変化がある場合は、かかりつけ医に相談してみるとよいでしょう。
監修/菊池大和先生(医療法人ONE きくち総合診療クリニック 理事長・院長)
地域密着の総合診療かかりつけ医として、内科から整形外科、アレルギー科や心療内科など、ほぼすべての診療科目を扱っている。日本の医療体制や課題についての書籍出版もしており、地上波メディアにも出演中。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
※一部、AI生成画像を使用しています。
著者/シニアカレンダー編集部
「人生100年時代」を、自分らしく元気に過ごしたいと願うシニア世代に有益な情報を提供していきます!

