染谷将太“歌麿”が藤間爽子“きよ”の顔を一心不乱に写し取る…視聴者も涙の壮絶な運命<べらぼう>

染谷将太“歌麿”が藤間爽子“きよ”の顔を一心不乱に写し取る…視聴者も涙の壮絶な運命<べらぼう>

歌麿(染谷将太)の何度目かの悲劇に視聴者も絶句
歌麿(染谷将太)の何度目かの悲劇に視聴者も絶句 / (C) NHK

横浜流星が主演を務める大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)の第38回「地本問屋仲間事之始」が10月5日に放送された。前回あった歌麿(染谷将太)の妻に関する不穏な描写。その後の展開は、涙を流さずにはいられなかった。(以下、ネタバレを含みます)

■数々の浮世絵師らを世に送り出した“江戸のメディア王”の波乱の生涯を描く

森下佳子が脚本を務める本作は、18世紀半ば、町民文化が花開き大都市へと発展した江戸を舞台に、“江戸のメディア王”にまで成り上がった“蔦重”こと蔦屋重三郎の波乱万丈の生涯を描く痛快エンターテイメントドラマ。

蔦重はその人生の中で喜多川歌麿、葛飾北斎、山東京伝、滝沢馬琴を見い出し、また日本史上最大の謎の一つといわれる“東洲斎写楽”を世に送り出すことになる。

美人画が大評判となる喜多川歌麿役で染谷将太、蔦重の妻・てい役で橋本愛らが出演。語りを綾瀬はるかが務める。

■歌麿の妻が病床に伏す

松平定信(井上祐貴)の出版統制に対応するため、蔦重が奔走する様子が描かれた第38回。その中で蔦重は幼いときから面倒を見てきた歌麿にも心を寄せた。

歌麿の弟子に呼ばれて歌麿の自宅へと駆け付けた蔦重。歌麿の妻・きよ(藤間爽子)が病で伏せており、蔦重が連れてきた医師の診断は「そう毒」。今でいう梅毒のこと。前回映し出された、きよの足にできたできもの(発疹)は、症状の一つだ。医師は、そのできものの具合からすると完治は「難しいかもしれない」と言う。

医師を送り出した蔦重が歌麿と話していると、目を覚ましたきよが興奮する。蔦重のことが誰だか分からなくなっているようだった。これも病によるものだろうか。暴れるきよを抑える歌麿は、蔦重に「帰って」と懇願した。

その直後に、キャストやスタッフロールが出るオープニングとなったのだが、その始まりは直前のシーンがイラストになることが恒例。すると、それまで薄暗くてよく見えなかったきよのできものが、首や手に広がっていることが分かり、つらさが増してしまった。

■きよの幻を見る歌麿

歌麿がきよの絵をずっと描いていると弟子が蔦重に伝える。そうしていれば、きよの癇癪(かんしゃく)は起きないのだという。蔦重の母・つよ(高岡早紀)は、「自分のことだけを見ててくれれば、うれしいんじゃないのかい?惚れた男がさ」と思いやった。

その後も看病を続ける歌麿。きよの体を丁寧に拭いてやりながら、今でいう毒親だった母の話をする。きよは耳が聞こえず、口もきけないので、実際は独り言なのだが、優しく話しかけている風だ。

普段は男ばかりを見ている母だったが、酔いつぶれて世話をしているときだけは自分を見てくれるため「世話すんのは嫌いじゃなくてさ」と歌麿。

すると、「こっち向いてもらえると、うれしいから?」と女の声が聞こえて、歌麿は「そうそう」と自然と受け答えする。だが「ガキってのはどんな親でも親が好…」と言ったところでハッとして、声が聞こえてきた縁側を見やる。

そこには、きよが座っていた。「私もそういう子だった、歌さん」とほほ笑むきよ。ぼう然とした歌麿は、振り返って布団で寝ているきよを確認すると「いかねえで、おきよさん。お願えだから…。俺には、おきよさんしかいねえの」と抱きしめた。

■妻の顔を写し取る歌麿の姿に涙

「置いてかねえで」。歌麿の願いもむなしく、きよは亡くなる。知らせを受けて駆け付けた蔦重の目には驚きの光景が映った。息を引き取ったきよを歌麿は描き続け、部屋いっぱいにその絵が散らばっていたのだ。

「まだ生きてっから。人の顔ってよくよく見ると毎日変わんだ。一日として同じ日はねえんだよ。おきよはまだ変わってるから生きてる」。その言葉と、実際は死して変化していくきよの体を思うと胸がえぐられるようだった。

蔦重の後ろに控えていた者が部屋のふすまを開けた瞬間に鼻をおさえたこと、さらに蔦重が指示して布団ごときよの亡骸を運ばせると、たたみに黒い染みができていた描写からすると、亡くなって数日は経っていたように思える。その間、ずっと歌麿はそばで絵を描き続けていたのだろう。

第30回で、自分の絵が描けないことに悩んでいた歌麿に妖怪画の大家・鳥山石燕(片岡鶴太郎)が「その目にしか見えぬものを現してやるのは絵師に生まれついた者の務め」と語った。その石燕の弟子になった歌麿は、昆虫や植物をそのまま写し取った絵でさらなる才能が開花。また、きよとの出会いでも絵師として飛躍しようとしていたところだった。

きよの後を追おうとする歌麿を必死でなだめる蔦重は「お前は鬼の子なんだ!生き残って命描くんだ。それが俺たちの天命なんだよ」と語り掛けた。

歌麿は幼いとき、火事で家屋に押しつぶされた母に「鬼の子」とさげすまれ、そのまま見捨てて逃げたところを蔦重に助けてもらった。歌麿にとって、ずっとしこりのように心の中にあったその言葉をあえて使った蔦重の心中はいかばかりか…。そのうえで、「俺たちの天命」と言ったことには、大切な人との別れ、死を経験してきた蔦重だからこその思いもあるはずだ。

史実では、歌麿はこのあと美人大首絵といわれる美人画で一世を風靡する。その布石だとの予測もあるが、この物語ではあまりにもつらい運命にSNSには「どうして歌麿ばかりこんな目に遭うんですか…」「もう言葉が見つからない」「どうして幸せは彼の側から離れていくのか」「ちょっと歌に残酷すぎやしませんか(泣)」と悲しみが広がった。

◆文=ザテレビジョンドラマ部

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