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すべてを忘れてしまう前に。手紙に綴られていたのは義母からの謝罪と感謝の気持ち【義母からの手紙6】

すべてを忘れてしまう前に。手紙に綴られていたのは義母からの謝罪と感謝の気持ち【義母からの手紙6】

前回の話

グループホームに入居している義母に会いに行ったカスミさんは、ある日スタッフから1通の手紙を渡されます。義母の荷物に紛れていたようですが、いつ書いたものかは分かりませんでした。持ち帰って中身を開けてみると、そこにはカスミさんと初めて会った時のこと、そして挙式の際に一緒に旅行に連れて行ってくれたこと、夫婦共に育休を取ることに反対したのを後悔する文がなどが綴られていました。手紙を読み進めていくと、義母の物忘れがひどくなった頃の話も書かれていました。

あなたと出会えて本当によかった

ある日を境に少しずつ思い出せないことが増えていった義母。出かけたはずなのに何をしに出たのか分からない。自分の家への帰り道が思い出せない。探し物をしても、結局どこにあるのか分からない。そんなことが少しずつ増えていき、やがて自分に何ができないのかさえ分からなくなってしまいました。

義母の手紙には、だんだんとできないことが多くなり、みんなに迷惑をかけていると思うと自分が情けなくて仕方ない・・・そんな正直な気持ちが綴られていました。それだけでなく、この先自分でも気づかないうちに、私に迷惑をかけてしまうかもしれないことへの謝罪まで書かれていました。私は、一文一文に込められた義母の想いを考えると、胸が苦しくなりました。

手紙の最後には、何も分からなくなってしまう前にと、私への感謝の言葉が綴られていました。[私はあなたにとっていいお義母さんになれなかったかもしれない。でも、カスミさんがシンゴの奥さんになってくれて、私は本当に嬉しかった。]

[優しくて賢くて、いつでも私とシンゴに寄り添ってくれました。カスミさん、ありがとう。]何度も忘れそうになりながら、それでも必死に昔を思い出して書いてくれたのでしょう。手紙には、消しゴムで何度も消しては書き直した跡が残っていました。

[あなたと出会えて、本当によかったです。]最後の一文を読んだ瞬間、私の目から堪えていた涙があふれ出しました。義母は、物忘れが今よりも深刻になる前に、この手紙を書いてくれていたのです。こんな手紙をもらうなんて・・・義母の本当の気持ちに触れ、私は涙を止めることができませんでした。

感謝すべきなのは、むしろ私の方なのに。私の気持ちをいつも優先して、大切に扱ってくれた義母。私のことなんてもう分からないかもしれないけど、私なりの感謝を伝えたくて筆をとりました。

年を重ねるにつれて物忘れが進んでいくのは、避けられないこと。ですがやっぱり迷惑をかけることを恐れた義母は、自分がカスミさんのことを分からなくなる前に、この手紙を綴っていたのですね。手紙の文面から、義母とカスミさんの絆の強さが感じられます。

※ストーリーは実話を元にしたフィクションです。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:マキノ

配信元: ママ広場

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