
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、4コマ漫画『ここが貴様の墓場だ』を紹介する。『モバミン それでもMOBAがやめられない』(星海社刊)でも知られる作者のずんだコロッケさんが、9月5日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、1.6万件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、ずんだコロッケさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
■“貴様の墓場だ”という言葉から思わぬ展開へ

「ククク…勇者よ…ここが貴様の墓場だ…!」と角と長い耳を持った者が、指をさして言葉にする。その後も勇者が守った町が一望できる場所に作った墓を前に「いい眺めだろう…」「人間たちとも話し合って決めたんだぞ…」と呟いていると、その感情は高ぶっていく。
しかし墓の前に座り込み手で目元を覆うと、小刻みに震えながら“争っていたころも楽しかった”と振り返る。「あとで四天王のヤツラも来るから…来世でまた戦おうな…」と墓前に語り掛ける姿からは邪悪さを感じず、むしろ深い友情を思わせるもので…。
この思わぬ展開の4コマ漫画を読んだ人たちからは、「心根の優しい魔王」「4コマでここまで話が膨らむとは」「ギャグかと思ったら涙が」「強敵と書いて“とも”と読む仲か」「勇者のお陰で共存できるようになったのか」など、多くのコメントが寄せられている。
■「ギャグを描き続けたいと考えています」作者・ずんだコロッケさんに漫画創作へのこだわりをインタビュー

――本作を創作したきっかけや理由があればお教えください。
どこで見かけたかは覚えていないのですが「ここが貴様の墓場だ」というフレーズを見かけまして、そこから広げて考えました。たぶん漫画か何かしらのゲーム配信とかだと思うのですが…。
――本作では、人間たちとも話したなかで勇者の墓が作られたと語るようすが非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。
この漫画に限った話では無いのですが、極力「状況をわかりやすく伝える」というのを意識しています。今回で言うと「人間たちとも話し合って決めたんだぞ…」というセリフさえあれば、和解して世界が平和になった感が伝わるんじゃないだろうか?とかを考えました。
――あとで来るという四天王も、生きており墓参りをするようすです。来世でもと語るとおり、勇者との仲は良好だったのでしょうか。
個人的には「以前はバチバチに戦っていたが、色々あって和解して、そこから5~60年くらい仲良くしていた…」くらいに考えていました。でも実際に漫画を読んだ人から「この勇者は星を守ったんだな…」とか「第3勢力と共闘して散ったんだな…」とか色んな考察をいただきまして「ひぇ~それめっちゃいいじゃん…」とひとりで感心していました。
――普段描かれる作品はどのようなところから着想を得ているのでしょうか?
よく見かけるフレーズやあるあるな状況から思いつくことが多いかもしれません。今回の「ここがキサマの墓場だ」以外にも「キサマに私の気持ちがわかってたまるか…」「心を鬼にして」「手のひらの上で踊らされていた」とかよく聞くフレーズや言い回しから広げることがあります。目についた単語から思いつくこともあります。
――今後の展望や目標をお教えください。
基本的にはこんな感じのギャグを描き続けたいと考えています。漫画は描き始めてそれなりの年数が経つのですが、結局は「今できることを全力でやるしかない…!」という考えに至りつつあります。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
漫画を読んでいただきありがとうございます!SNSのほうも、ダジャレばっかりつぶやいていることが多いのですがフォローしていただきありがとうございます。今後もこんな感じでやっていきたいですのでよろしくお願いいたします!あと現在「ツイ4」という媒体でMOBAがテーマの漫画『モバミン それでもMOBAがやめられない』という漫画が連載中ですので読んでいただけると嬉しいです…!単行本も出ました。

