乳がんの再建(乳房再建術)とは?メディカルドック監修医が治療費や入院期間・メリット・デメリット・術後の注意点などを解説します。

監修医師:
山田 美紀(医師)
慶應義塾大学医学部卒業。初期臨床研修修了後、総合病院や大学病院にて形成外科、外科、乳腺外科の研鑽を積んできた。医学博士。日本外科学会 外科専門医、日本乳癌学会 乳腺認定医、検診マンモグラフィー読影認定医(A判定)の資格を有する。
「乳がん」とは?
乳がんは乳腺に発生する悪性腫瘍の一種で、女性がかかるがんで最も多いとされています。日本ではおよそ9人に1人が乳がんを経験するというデータがあります。乳がんの治療は手術や放射線といった局所治療と薬物による全身治療を組み合わせて実施されます。治療内容は乳がんのタイプや進行度によってさまざまです。
乳房再建術とは?
乳がんの手術は大まかに2つの方法があります。乳房の一部を取り除く部分切除術と乳房全体を切除する全摘手術です。乳房再建術とは乳房の全摘を行い、乳房を失った方に対して、乳房のふくらみを再び作る手術です。再建方法は主に二つあり、人工物(インプラント)再建と自分の背中やお腹などから組織を胸に移動させる自家組織再建が行われます。また、乳がん手術と一緒のタイミングで行う一次再建、治療が落ち着いた後に実施する二次再建があります。乳房再建を完成させるのに必要な手術回数も一度で再建を完成させる方法(一期再建)と二段階で行う方法(二期再建)があります。二期再建ではまずエキスパンダーを挿入して乳房の皮膚を引き延ばし、次の手術時にインプラントまたは自家組織を移植して最終的な再建を行います。乳房再建術は形成外科で治療を行います。

