
東京湾の夏の風物詩、シロギスが今シーズンも好調だ。連日、竿頭は束釣り(100尾超え)を達成し、梅雨時には悩まされたアカクラゲの猛攻も落ち着いた。ビギナーにとっては手軽に楽しめ、ベテランには数・型ともに狙える好機到来。そんな〝今が旬〟の現場を確かめるべく、横浜・本牧港の老舗船宿『長崎屋』を訪ねた。
アクセス良好、釣り人にやさしい立地
『長崎屋』の受付は、静かな住宅街の一角にある。「本牧ふ頭」「新山下」「三渓園」いずれの首都高速出口からも車で約5分と、アクセス良好。カーナビには「横浜市中区本牧元町33-4」と入力すれば迷うことなくたどり着ける。
また、電車釣行派にも心強く、「横浜駅」「桜木町駅」「元町・中華街駅」から路線バスが利用でき、公共交通機関でのアクセスも万全。詳細は『長崎屋』の公式サイトで事前に確認しておくと安心だ。
受付では乗船名簿の記入と乗船料の支払いを済ませ、駐車証と氷を受け取ったら、そこから車で数分の本牧漁港へと移動する。受付時間は朝6時~7時30分の間で、釣り座は先着順。乗船場所である本牧漁港までは少し距離があるため、初めての際は事前に地図アプリなどでルートを確認し、早めの到着がお勧めだ。
この日は朝から気温30℃を超える真夏日。14時沖上がりの〝ショート便〟は、日中の猛暑をうまく避けつつ、しっかり釣果も狙える絶妙な設定。時間が短い分、乗船料がお手頃な設定になっているのも嬉しい。
取材当日は乗船のみなさんの早めの受付と乗船で滞りなく出船準備は完了。「暑いから早く出ましょう」という船長の計らいで、定刻より少し早めの午前7時45分に「第十長崎丸」は出港した。
1投目からアタリ活発!
風が心地良い海上を走ること約30分で富津沖の釣り場に到着。水深15m、やや深めのポイントからこの日の釣りはスタートした。
開始早々、左舷トモ(船尾)の常連・臼井さんに船中最初のヒット。その後も各釣り座で好釣に釣れ続け、開始からわずか20分で全員が釣果を得る好釣ぶり。釣れるシロギスはいずれも20cm前後の良型が揃い、足元の魚桶は見る見る充たされていった。
本命のシロギスに加え、メゴチ、マゴチ、イシモチ(シログチ)、エソといった多彩なゲストフィッシュも顔を見せる。ただし注意したいのは、触れると指先がピリピリし、誤って目に入ったりすると痛みを伴うアカクラゲ。仕掛けに付いてきたら雑巾や歯ブラシを使って取り除こう。ちなみにアカクラゲの多い釣り場は船長が早めに切り上げ、ポイント移動をしてくれるのでご心配なく。
潮が緩み、静かになる時間帯もあったが、ワンキャスト・ワンキャッチの場面も珍しくなく、終始活気ある展開に。13時45分のストップフィッシングまで、チョイ投げ派も船下狙いのアングラーも順調に釣れ続けた。

