私はハンドメイドが好きで、数年前から編み物作品をインターネットやマルシェに出店して販売しています。先日、毛糸で作った兜をSNSに投稿したところ、保育園のママ友からと「私も作ってほしい」とメッセージをもらい、制作をすることになりました。しかし一週間後に完成した兜を渡し、料金を支払ってもらおうとすると「友だちなのにお金取るの?」と衝撃のひと言を放たれてしまったのです。
未払いママに、別のママが反論
3月くらいから、春っぽい淡いカラーのアクセサリーや、子どもが実際に被れる兜の帽子などを作り、販売情報をSNSに投稿していた私。すると、SNSで繋がっている5歳の長男と同じ保育園で仲良くしていたママ友Aさんから「私にも兜の帽子を作ってほしい」とメッセージが届きました。2,000円で販売しているという旨を伝えましたが、Aさんは話を流すような返事。しかし、希望のカラーやサイズの話をどんどん進めてくるAさんの反応に、私は『了解してくれた』と思い込み、製作を進めたのでした。
一週間後、完成した作品を保育園で手渡すと「わあ~かわいい! ありがとう!」とすごく喜んでくれて私もうれしい気持ちに。再度「料金なんだけど……」と話を持ち掛けると、「え、本気でお金取るつもり? そこは友だちなんだからよくない?……ねえ?」と食い気味に払わない宣言をされました。周りには子どもたちや先生もいたのでその場では強く言えず、帰宅後にもう一度、メッセージで「材料費だけでも支払ってほしい」と送りましたが、既読になることはありませんでした。
作品のクオリティには自信を持っていましたが、次第に、知人に対して対価を求めていいのか、気後れする気持ちも出てき始めます。しかもAさんは、保育園で中心的な存在。他のママたちに愚痴を言われたらどうしよう……と尻込みしてしまい、それ以上は催促せず泣き寝入りすることになったのです。
作品を渡してから数日後、兜の帽子を着用した子どもの画像をAさんがSNSに投稿し、その投稿を見て同じ保育園のママ友Bさんから、お迎えの際に製作依頼を受けました。また料金を払ってもらえないかもと不安に思いながらも「いいですよ」と伝えるとBさんは、自分から「いくら払えばいいかな?」と言ってくれました。「一応、販売価格は2,000円なんです」と言うと、「じゃあ今、渡すね」と先払いを申し出てくれたのです。「完成してからでいいです」と言うも「忘れないうちに払いたいの」とお金を差し出されたので、受け取ることにしました。
するとちょうどそこに、料金を払っていないAさんが近づいてきて「え? お金払ってるの? 友だちなんだからいらないよ! 返してもらいなよ」とBさんに話しかけたのです。するとBさんは「なにを言ってるの? 手間も時間もかかってるんだから、友だちの仕事に代金を払って応援するのは当たり前でしょ。まさかAさん、タダで受け取ったの? それは友だちじゃなくて、ただの搾取だよ」とAさんにきっぱり。周囲の視線もあり、逃げ場をなくしたAさんは顔を真っ赤にして、その場でお財布を出して支払ってくれました。
少しの間Aさんは不貞腐れた様子で、私に関わってくることはありませんでした。しかしその後2週間ほどして「あのときはごめんなさい。ちゃんとお金を払うべきでした。息子は帽子がお気に入りで毎日のように被っています。手間と時間をかけて作ってくれて、ありがとう」とメッセージが届きました。
今回の件以降も、Bさんは私のハンドメイド作家の活動を応援してくれており、私がSNSで販売情報を投稿すると、引用して拡散してくれるほど。一方のAさんとは「無理に距離を詰めない、あいさつ程度のママ友」に戻りました。
一度は「友だちにハンドメイド代を請求するの私が悪いのかな……」と悩みましたが、Bさんのおかげで、自分の作品の価値にさらに自信が持てるようになりました。そして同時に、自分の努力を無下にしてくるような相手には、毅然とした態度で接する勇気も大事だと学んだ出来事でした。
著者:熊谷あかね/20代・ライター。お調子者の5歳の長男と負けず嫌いの3歳の次男、天真爛漫な1歳の長女とマザコン夫の5人家族。ものづくりが好きで、寝かしつけ後にドラマを見ながら編み物をするのが癒しの時間。
作画:yoichigo
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年1月)

