「認知症の人にやってはいけない5つのこと」はご存知ですか?【医師解説】

「認知症の人にやってはいけない5つのこと」はご存知ですか?【医師解説】

「認知症の人に言ってはいけない言葉」についてよくある質問

ここまで認知症の人に言ってはいけない言葉などを紹介しました。ここでは「認知症の人に言ってはいけない言葉」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

認知症の進行を悪化させる言葉・言動について教えてください。

前田 佳宏(医師)

認知症の人に「また忘れたの?」「何度言えばわかるの?」といった言葉をかけると、本人は責められたように感じ、自信を失うことがあります。たとえ同じことを繰り返し聞かれても、「大丈夫だよ」「一緒にやろうね」と優しく対応することが大切です。
また、繰り返しの話に対して無視をしたり、冷たい態度をとったりすると、「迷惑をかけている」と感じさせてしまいます。話を最後まで聞き、「そうだね」と共感するだけで安心感を与えられます。
「早くして」や「自分で考えて」と急かすことも避けましょう。焦ることで混乱し、さらに時間がかかることがあるため、「ゆっくりでいいよ」と声をかけてあげてください。
間違いを指摘したり、「それは違うよ」と強く否定したりすることも認知症の人を不安にさせます。「そうだったね」と話を合わせ、本人の気持ちを尊重しましょう。
「年だから仕方ないね」「子どもみたいだね」といった言葉もプライドを傷つけます。「頑張っているね」「助かるよ」と感謝の言葉を伝えることで、安心感を持ってもらうことができます。
認知症の人には、否定するのではなく共感と思いやりを持って接することが、脳神経へのストレスを軽減し、進行を遅らせるために大切とされています。

認知症の方が喜ぶことについて教えてください。

前田 佳宏(医師)

認知症の方が喜ぶのは、安心感や懐かしさを感じる時間です。家族や友人と一緒に過ごすこと、昔好きだった音楽を聴く、思い出の写真を見ることなどが効果的です。また、簡単な家事や趣味を一緒に行うことで「役に立っている」という自信が持てます。本人のペースを大切にし、「できること」に目を向けることが大切です。

編集部まとめ

認知症は誰でもなる可能性がある疾患です。
認知症の方に対しても、敬意を持って接することが大切です。
避けた方が良い言葉を知ることは、認知症の人と良好なコミュニケーションをとる助けとなるでしょう。
今回の記事が参考になれば幸いです。

配信元: Medical DOC

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