
結婚や恋愛を望む男女がデートや共同生活を通して関係を深めていく様子を観察するコンテンツ“恋愛リアリティー(恋リア)”がバラエティの人気ジャンルとして確立して久しいが、近年ではその“恋リア”に違った形でスポットが当たってきている。参加者たちが番組内で口にする結婚観が、視聴者を巻き込んだ大論争に発展するケースが増えているのだ。令和の結婚観が浮き彫りになる、恋リア発の注目トピックを振り返る。
■彼氏の住宅ローン、結婚するなら私も払うべき?
5月7日に最終回を放送・配信開始した「さよならプロポーズ」(ABEMA、放送後1週間無料配信)で大きな話題を集めたのは、「将来の夢は専業主婦」というリノと「自立してない女性とは付き合えない」というナオキのカップル。
「“家賃払いたくない”みたいな、そういうリノのところが結婚するうえで不安」と吐露したナオキにリノが「(一緒に探した部屋なら)何の迷いもなく払うけど、ナオキの家に転がり込んだ、で私が払うっていうのが最初はちょっと納得がいかなかった」と反論した場面だ。
「さよならプロポーズ」に登場するカップルは、なかなか結婚に踏み切れないリアルな恋人同士。そんな2人が7日間の海外旅行を経て、最終日に“結婚”か“別れ”かを選ぶ、という番組だけに、カップルが向き合う悩みもきれいごとでは済まされないものが多い。
そんな中でもこの“同棲カップルの住宅ローン分担の是非”は、視聴者を巻き込んだ大論争に。「彼氏が自分で買ったマンションの支払い、一緒にしなきゃいけないの?」「別れたら名義人のものになるから女子側は払わないほうがいい」「2人の間で賃貸契約を結ぶのが合理的」など、感情論から建設的な解決策までさまざまな意見が飛び交い、「ここまで来たら家計リアリティーという新ジャンル」の声も。この話題はXのトレンドニュースにピックアップされたほか、該当シーンの切り抜き動画に1000近いコメントが寄せられるなど、ホットなトピックとして注目を集めている。
カップルの考え方の違いに加え、晩婚化やサイフを一緒にしない生活スタイルなど結婚の形が多様化した昨今、こうしたリアルな同棲・結婚事情が覗けるのも、恋リアの新たな魅力になってきているようだ。

■美人フリーアナの「(お相手は)5歳下から…」に物議
4月28日に放送・配信開始したばかりの「時計じかけのマリッジ」(ABEMA)では、現役アナウンサー・“ゆか”こと西澤由夏が直面した“30代婚活の現実”が話題を集めた。
恋愛には自信があるものの婚活は初心者というモデル、フリーアナウンサー、経営者の美女3人が“30日後に結婚式を挙げる”ことを目指し、ハイスぺ男性30人と婚活を繰り広げる「時計じかけのマリッジ」。3人の婚活を、累計成婚実績1300 組以上の敏腕恋愛婚活アドバイザー・植草美幸氏がサポートする。
話題になったのは、特別映像内の植草氏によるカウンセリング中の一コマ。植草氏の「お相手の方って、何歳から何歳ぐらいまでとか(条件は)ありますか?」の質問に、ゆかが「5歳くらい下から…」と答えたシーンだ。
その言葉を聞き、「下!? ちょっと図々しいかもね」と厳しい一言を口にした植草氏。その植草氏の反応にゆかもビックリ。婚活市場における、30代女性の想像以上に厳しい市場価値が浮き彫りになった瞬間だ。
このシーンに言及したX投稿には4万を超える「いいね」が集まったが、視聴者の反応はさまざま。「いやいや、このビジュアルなら全然余裕でしょ」の声もありつつ、中には少なからず悲観的な声も…。
「5コ下の男はさらにその5コ下の女子まで狙ってるから、結果として10コ下の女子と競合しなければならないことに彼女は気づいてない」「32歳の時点で結婚できてないっていうのが答えだと思う」「こんな美人でモテてきたであろう女性が30超えて結婚してないというのは、理由があるのかもと思われるぶん不利だよなぁ」といった冷静な声も目立ち、婚活市場における30代女性の戦いの厳しさを浮き彫りにしていた。

■元政治家の“しんじ”に好感度爆上がり「飽きさせない」
元政治家の“しんじ”こと石丸伸二がこじらせた恋愛観を随所で覗かせ話題をさらっているのが、5月7日に最終回が放送されたばかりのABEMAオリジナル恋愛番組「恋愛病院」(全6回)。政治・経済・カルチャーなど各分野で仕事に打ち込むあまり本気で恋する気持ちを忘れてしまった男女10人が2泊3日の“リハビリ入院”で恋する気持ちを取り戻す、というコンセプトのユニークな恋リアだ。
参加者は西東京市市議会議員で元小学校教諭のいずみ(千間泉実/33歳)、現役東京大学大学院生でミス東大2020・ミスキャンパス2021グランプリのあさ(神谷明采/25歳)、『ごくせん』『半沢直樹』など名作ドラマに出演した俳優のひでお(石黒英雄/37歳)、「令和の虎」総合演出で実業家のりゅうせい(桑田龍征/40歳)など申し分ないキャリアを持つ10人だが、中でもしんじの個性はすさまじい。
最後に本気の恋愛をしたのはいつかという質問に「恋愛に真贋があるっておっしゃってるんですよね?」と答えるこじらせっぷりで、他のメンバーから「重症患者いた(笑)」とツッコミが入るほど。「大学時代に彼女がいなかったのは大道芸に勤しんでいたから」「今まで付き合った人は高学歴が多い」「ここ数年、恋に興味がない」など、言葉の端々にガードの堅さがにじむ。
だが、次第に素直な一面も覗くように…。デート中に「心動いた?」と聞かれて「シンプルにすごくいい人。普段誰かに対して思わない感情」と明かし、過去の恋愛のケンカエピソードも披露。「気になるか、という表現で言えば、あります」と、“しんじ語”で本音を明かし始めた。
そんなしんじの好感度は右肩上がり。人柄の面白さが話題を呼び、「石丸さんがどこにいても主人公になってしまう件」「やっぱり飽きさせないね。すごい」「しんじ恋愛しなさい!ここは議会じゃないんだから」の声が上がる盛り上がり。視聴者のハートをがっちり掴んだ。
視聴者一人ひとりの価値観や思いが以前とはくらべものにならないほど多様化した現代。恋リアも、“美男美女のロマンス”とはまた違った観点で楽しむ時代が到来しているようだ。
◆文=ザテレビジョン恋リア部

