朋美と夫の健太は、共働きで懸命に家計を支えてきました。2人の幼い子どもの将来や、家と車のローン返済を考えると、少しでも収入を増やしたい。そんな時、健太が口にしたのが「FX(外国為替証拠金取引)」という言葉でした。生活資金に手をつけることなく、余裕のある範囲で始めるという約束を交わし、小さな希望を託して、2人はその一歩を踏み出すことにしました。
ローンと教育費。「このままでは不安」夫が切り出した真剣な話
「朋美、ちょっと話があるんだけど」
ある日の夜、夕食を終えた後、健太が切り出しました。彼は真剣な顔で、最近考えていることがあると言います。それは、FXという投資についてでした。
「今の給料だけだと、ローンの返済や子どもの教育費を考えると、どうしても不安で。投資を始めて、少しでも資産を増やせないかなって思っているんだ」
健太の言葉には、家族の未来を良くしたいという前向きな気持ちが込められていました。朋美も、子どもが2人いること、そしてマイホームと車のローンがある現実を考えると、このままではいけないと感じていました。
「投資自体は反対じゃないわ。でも、絶対に生活資金には手を出さないこと。投資は余裕があるお金でやるものだと思っているの」
朋美は、健太の気持ちは尊重しつつも、きっぱりとルールを提示しました。健太は「もちろん分かっているよ。絶対に生活に困るようなことはしない」と強く約束してくれました。
「利益が出た」と意気込む夫。期待を抱いたスタートダッシュ
話し合いの結果、二人は当面使う予定のない貯蓄の中から、数十万円という少額を健太に託してみることにしました。これは、もし全てなくなっても、すぐに生活が破綻することはないと割り切れる金額でした。
「子どもたちの将来のために、頑張ってね」
朋美は健太の肩を叩き、託した数十万円が、将来家族の助けになることを願いました。健太は目を輝かせ「必ず良い結果を出すよ」と意気込んで、すぐにFXの口座を開設し、取引を始めたのです。
最初のうちは「利益が出た」「うまくいきそうだ」といった報告が時折あり、朋美も期待を抱いていました。

