長引く咳の対処法や受診の目安
編集部
咳が長引いたら、まず自分でできる対処はありますか?
平田先生
十分な水分補給、加湿、休息、ストレス回避、刺激物を取らないなどが有効です。市販の咳止めを使用する人も多いと思いますが、一時的な効果しかなく、根本治療にはつながりません。数週間以上続く咳は、自己判断だけでなく医療機関での診断が必要です。
編集部
何日くらい咳が続いたら受診すべきですか?
平田先生
目安として3週間以上咳が続く場合は、医療機関の受診をおすすめします。また、夜間に咳が強い、ゼーゼー音がする、息苦しい、血痰が出るなどの症状がある場合は、早めに内科や呼吸器内科で相談してください。
編集部
そのような症状があるときは様子見せず、早めに受診した方がいいのですね。
平田先生
はい、特に夜間、咳が出て苦しくて眠れない、日常生活に支障が出るといった場合は、早めに受診することをおすすめします。
編集部
受診するのは内科でいいのでしょうか?
平田先生
まずは一般内科を受診し、必要に応じて呼吸器内科や耳鼻咽喉科を紹介される流れが多いと思います。症状や背景によって専門科が異なるため、最初は総合的に判断できる内科を受診するといいでしょう。もちろん、はじめから呼吸器内科を受診しても大丈夫です。
編集部
喘息と診断された場合、治療はどのようにおこないますか?
平田先生
気管支喘息・咳喘息ともに、吸入ステロイド薬や気管支拡張薬が基本です。症状に合わせて薬を継続することで、発作を予防できます。正しく使えば日常生活に大きな支障はありません。医師の指導に従い、長期的にコントロールしていくことが大切です。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
平田先生
喘息の症状で苦しさを感じたら、我慢せず早めに受診してください。咳は体力を大きく消耗し、強い発作が続けば肋骨が折れることもありますし、さらには肺炎などの合併症につながる危険もあります。咳や息苦しさを軽く考えず、早い段階で医師に相談することが大切です。体力の消耗や疲労の蓄積を防ぐためにも、自己判断で放置せず、かかりつけ医と連携しながら適切な治療と管理を続けましょう。
編集部まとめ
喘息の咳や息苦しさは体力を奪い、合併症のリスクもあります。QOLを高めるためにも、また悪化を防ぐためにも、早めの受診と継続的な治療で症状をコントロールすることをおすすめします。咳が全然治まらず気になる場合は、内科を受診して必要に応じて呼吸器内科や耳鼻咽喉科などの専門科目を紹介してもらい、症状の改善を目指していきましょう。

