「バリウム検査の前日」は何を控えた方が良いのか?苦しくならないコツを医師が解説!

「バリウム検査の前日」は何を控えた方が良いのか?苦しくならないコツを医師が解説!

「バリウム検査」で異常を指摘された場合、胃カメラを受けた方が良い?

バリウム検査で異常を指摘された場合には、精密検査として胃カメラ検査を行うことが一般的です。胃カメラ検査では、胃の中を直接観察することができるため、より早期の胃がんや粘膜の病変を見つけることが可能です。精密検査として胃カメラ検査を受ける場合は、保険適用となります 。

健康診断・血液検査の「バリウム検査」の異常で気をつけたい病気・疾患

ここではメディカルドック監修医が、「バリウム検査」に関する症状が特徴の病気を紹介します。どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。

胃がん

胃がんは、胃の粘膜の細胞ががん化したものです。ヘリコバクターピロリ菌の感染によって、慢性的に胃の粘膜に炎症が生じることが大きな原因として知られています。
胃がんは早期の段階では症状が出ないことも多いですが、病気が進行すると胃の痛みやみぞおちの不快感、胸焼けなどの症状が現れます。
バリウム検査では、隆起性(周りよりも盛り上がった)病変や、陥凹性(周囲よりも凹んだ)病変が検出されることがあります。
胃がんの治療法には、手術や薬物療法、放射線治療などがあり、患者さんの病気の進行度や体力などに応じて決められます。

食道がん

食道がんは食道の粘膜ががん化したものです。飲酒や喫煙がリスクファクターとなります。
早期では無症状のことも多いですが、進行すると胸の違和感やつかえ感、体重減少、胸や背中の痛み、咳、嗄声(声のかすれ)などが現れます 。バリウム検査では、食道腫瘍や食道腫瘍疑いなどといった所見として認められる場合があります。食道がんの治療としては、内視鏡的な切除、手術、放射線治療、薬物療法などがあります。

食道裂孔ヘルニア

食道裂孔(れっこう)ヘルニアは、胃の一部が食道を通る穴(食道裂孔)から胸のほうへ飛び出してしまう状態です。加齢や肥満などによって、横隔食道靭帯が緩むことが原因となります。食道裂孔ヘルニアは、胃が変形してしまうので、胃食道逆流症や逆流性食道炎が起こりやすくなります。
胸焼けや長引く咳、口の中が酸っぱく感じるなどの症状がよくみられます。
根本的な治療法は、手術になります。

胃・十二指腸潰瘍

胃・十二指腸潰瘍は、胃の攻撃因子(胃酸)と防御因子とのバランスが崩れ、胃や十二指腸の壁が傷つき、えぐれてしまう病気です。ヘリコバクターピロリ菌やNSAIDs(非ステロイド抗炎症薬)などが原因として知られています。
バリウム検査では、胃粘膜の欠損が認められます。
潰瘍から出血している場合には、内視鏡的な止血治療がまず検討されます。ピロリ菌陽性の場合には除菌療法が適応となります。適応外の場合には、プロトンポンプインヒビター(PPI)などの薬物治療が行われます。

胃炎

胃炎は、何らかの原因で胃の粘膜に炎症が起こっている状態です。バリウム検査では、慢性胃炎、萎縮性胃炎、びらん性胃炎などの所見として認められます。
炎症が長引くと、粘膜が薄くなったり、胃の機能が低下したりすることもあります。また、ピロリ菌感染や長期の薬剤使用(例:NSAIDs)などが関与しているケースもあります。早期に生活習慣の見直しや適切な治療を行うことが重要です。

配信元: Medical DOC

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