保育園の帰りに、1歳の娘をベビーカーに乗せて駅の大型エレベーターを待っていたときのことです。扉が開くと中には数人の先客がいましたが、十分に乗れるスペースがあったため「失礼します」と声をかけて乗り込みました。ところが、直後に思いもよらない出来事が起こったのです……。
「ベビーカーは邪魔だ!」突然怒鳴りつけてきた男性
私がエレベーターに乗ろうとすると、隅のほうに立っていた中年の男性が、突然私に向かって大きな声で怒鳴ってきたのです。
「ベビーカーなんて邪魔なんだよ! 階段を使え!」
仕事帰りの疲れもあったうえに、あまりの突然の剣幕に、私は言い返すこともできずその場で固まってしまいました。申し訳なさと驚きでうつむいていると、隣にいたスーツ姿の女性が、毅然とした態度で口を開いてくれたのです。
「ここは優先エレベーターですよ。ベビーカーの方が乗るのが当たり前です」
見かねた乗客たちが次々と……
女性が冷静に反論してくれたことに驚いていると、続けて反対側にいた男子大学生風の2人組も加勢してくれました。
「階段を使えって、この重いベビーカーを抱えて階段を上れって言うんですか? 無理でしょ」
男性は反論されてさらに何かを言い返そうとしていましたが、他の同乗者の方々も次々と「そうですよ、優先ですよ」「そんな言い方はないんじゃないですか」と男性を諭すように声を上げてくれたのです。
エレベーター内は完全に私とベビーカーをかばってくれる空気になり、目的の階に着いた際、その男性はバツが悪そうに足早に去っていきました。
この出来事を通して、世の中には理不尽な言葉をぶつけてくる人もいますが、それ以上に「手を差し伸べてくれる温かい人」がたくさんいるのだと深く学びました。
復職してからは日々の忙しさに追われ、少し気持ちの余裕をなくしていました。しかし、思いがけず見ず知らずの方々が味方になってくれたことで、「社会は冷たいだけじゃないんだ」と前向きに頑張れるようになったのです。
私もいつか、困っている人がいたらあのときの皆さんのように、スッと手を差し伸べられる人になりたいと思います。
著者:高島優香/30代女性/1歳の女の子を育てる会社員。現在は時短勤務をしながら、仕事と育児に奮闘中。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年4月)
※AI生成画像を使用しています

