【妊娠中の女性】ビタミンB6の一日の摂取量
・ビタミンB6は胎盤や胎児に必要な体たんぱく質の蓄積を考慮し、付加量を設定しています。
18歳女性の推奨量に付加量を加えた摂取量は
妊娠中:1.4㎎/日
授乳中:1.5㎎/日
ビタミンB6の効果
たんぱく質からのエネルギーの産生
ビタミンB6 は、PLP 及び PMP の形態で、アミノ基転移反応、脱炭酸反応、ラセミ化反応などを触媒する酵素の補酵素として機能し、特にアミノ酸代謝において重要な役割を果たします。
栄養機能食品の栄養成分の機能の表示に
『ビタミンB6は、たんぱく質からのエネルギーの産生と皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。』とあります。
皮膚や粘膜の健康維持
ビタミンB6は、アミノ酸の合成から分解まで関わるため、健康な皮膚や粘膜、髪、歯のほか、体を動かす収縮たんぱく質や、栄養や酸素を運ぶたんぱく質、免疫機能をつかさどる
体を守る防御たんぱく質など多くの部分に関わり、健康を維持します。
がんの発症予防
ビタミンB6 が大腸がんの予防因子であることが報告されています。我が国においては、通常の食事によるビタミンB6 摂取量と大腸がんの関係調査から、男性においてビタミンB6 摂取量が最も少ないグループ(摂取量の中央値は 1.09 mg/日)に比べ、それよりも多いグループで 30~40%リスクが低かったと報告されています。
ホモシスチン尿症の症状改善
ホモシスチン尿症では、メチオニンの代謝過程でホモシステインを代謝する酵素、シスタチオニンβ合成酵素が欠損する。乳児には、低メチオニン高シスチンミルクが用いられます。シスタチオニンβ合成酵素の補酵素であるピリドキシン(ビタミンB6)を投与することで、症状が改善する場合もあります。
つわりを緩和する効果
妊娠すると、アミノ酸の一種であるトリプトファンの代謝がうまくいかず、キサンツレン酸という物質が通常よりも増加してつわりの原因になるといわれています。代謝がうまくいかない原因の一つにビタミンB6の不足があるため、ビタミンB6をとることで、つわりの症状を緩和する効果があります。

