ビタミンB6を過剰摂取すると現れる症状
通常の食品では、可食部100gあたりのビタミンB6含量が1mgを超える食品はほとんどありません。しかし、「にんにく(生)」のように、100gあたり1.53mgのビタミンB6を含む食品も存在します。ただし、通常の食事でこれらの食品を摂取する場合、過剰摂取に至る可能性は極めて低いとされています。ただし、高用量のビタミンB6を1年以上にわたってサプリメントから摂取していると現れる症状があります。
感覚性ニューロパシー
運動神経、感覚神経、自律神経の末梢神経が障害され、手足の筋力の低下や、しびれや痛みなどの症状が現れます。
光線過敏症(日光アレルギー)
日光が引き金となる皮膚のかゆみ、発疹、発赤、炎症などの症状が現れます。
悪心や胸やけ
悪心(嘔吐まで行かない吐き気)や、胸やけのような症状が現れます。
ビタミンB6の効率的な摂取方法
ビタミンB6と一緒に摂取すると効果を高める栄養素・食品
ビタミンB6は、たんぱく質の代謝に働くので、たんぱく質と一緒に摂取すると効果的です。
生魚に多く含まれているので、マグロの刺身とアボカドの組み合わせで食べたり、
カツオのたたきをにんにく醤油で食べると効果が高まります。
酒粕にもビタミンB6が多く含まれるので、魚の粕漬も効果的です。
統合失調症患者の治療において、ビタミンB6とマグネシウムを併用することで症状の改善が期待できるとの研究報告があります。マグネシウムは海藻類に多く含まれます。
ビタミンB6と一緒に摂取すると効果を下げる栄養素・食品
銀杏に含まれる4‐O‐メチルピリドキシンがビタミンB6に拮抗して、ビタミンB6から作られるGABAの生合成を阻害して痙攣などを引き起こす可能性があります。
抗菌薬、抗結核薬、リウマチ治療薬などの抗生物質は、ビタミンB6の低下が生じやすくなります。
効果を下げるわけではないですが、経口避妊薬を摂取するとビタミンB6の必要量も増え不足しやすくなります。
ビタミンB6の効果を高める摂取タイミング
サプリメントを使用する場合は、容量用法を守って摂取してください。
運動する方は、運動をする30分前に摂取するとエネルギー代謝に効果的です。
「ビタミンB6の食べ物」についてよくある質問
ここまでビタミンB6の食べ物などを紹介しました。ここでは「ビタミンB6の食べ物」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
ビタミンB6が多く含まれる果物を教えてください。
會田 千恵美
バナナやアボカドに多く含まれます。ドライマンゴー、プルーン、レーズンといった、乾物の果物にも多く含まれます。
まとめ
ビタミンB6は、たんぱく質を摂取した際に、必要な栄養素です。体の成長を促したり、皮膚や髪の健康を維持します。意識して摂取するようにしてください。食事はバランスよくとることが大事です。これが良いと言われたものだけを食べるのではなく、いろいろなものをまんべんなく食べるようにしてください。
「ビタミンB6」と関連する病気
「ビタミンB6」と関連する病気は16個ほどあります。各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
循環器系の病気
動脈硬化脳卒中心血管疾患
大腸がん貧血婦人科の病気
月経前症候群(PMS)
つわり皮膚科の病気
皮膚炎(脂漏性皮膚炎)
ニキビ光線過敏症耳鼻咽喉科・歯科・口腔外科の病気
口内炎舌炎精神科・脳神経内科・心療内科の病気
神経障害
うつ病認知症内科・消化器内科の病気
銀杏中毒
「ビタミンB6」と関連する症状
「ビタミンB6」と関連している、似ている症状は5個ほどあります。各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
ナイアシン欠乏症や葉酸欠乏症などのビタミンB6以外の水溶性ビタミン不足は、似た症状が現れることが多いです
鉄欠乏性貧血に似た症状
肌荒れ
口内炎うつ病や統合失調症
参考文献
日本人の食事摂取基準2025年版 ビタミン(水溶性ビタミン)(厚生労働省)
食品成分データベース(文部科学省)
ビタミンB6 (厚生労働省)

