
俳優の松岡昌宏が5月14日、東京・本多劇場にて自身の主演舞台「はがきの王様」の記者会見に出席。初日開幕に向けて意気込みを語った。
■子供の頃から通った憧れの本多劇場に「やっと念願かなった」と意気込み
本作は、映画「サバカン SABAKAN」の監督やNetflixの「サンクチュアリ -聖域-」、日曜劇場「GIFT」(毎週日曜夜9:00-9:54、TBS系)などの脚本を手掛けてきた金沢知樹の原点となる、青年期の“深夜ラジオ”体験をベースにした物語。元ハガキ職人の男の再生と勇気をみずみずしくつづる。
舞台でも数多くの作品に出演している松岡だが、“演劇の聖地”本多劇場に立つのは今回が初めて。「ガキの頃から見に来ていて、いつかこの舞台に立ちたいと思っていた。やっと念願がかなったので、1ステージ、1ステージを楽しんでいきたいと思います」と、まずは憧れの劇場に立つ意気込みを語る。
松岡が演じる田中浩司は、元はがき職人の中間管理職会社員。あることがきっかけでリタイアし、もう一度はがき職人へと戻る。その描かれる姿に、松岡は「我々中年が普段抱えているものであったり、見てくださる皆さまも重なる部分が多々あるのではないかと思います」と、自身を振り返るように話す。
続けて、「どこかに置き去りにされてしまったあの頃の夢みたいなものを、がむしゃらに追いかける純粋な部分もあり、そして、この歳だからあり得てしまう親子関係、そして夫婦、さまざまなものを抱えて過ごしていくというお話になります」と物語を伝える。
また、「とてもシンプルがゆえに、煮詰めるとどこまでも煮詰められる作品です。金沢さんの思考で面白いなと思ったのは、『前回はベーシックな形が分かりましたので、今日はこっちラインで』って、同じ役で3、4パターンぐらいをやるんですよ。その中からすり合わせて、いいものを引っ張っていきましょう、みたいな。そんな稽古でした。本当に面白かったですね」と、稽古期間を振り返った。
■共演者が松岡の漢気とアニキ感を絶賛「すてきな背中を見せてくださる」
会見には、元日向坂46の松田好花、黒谷友香、渡部秀、渡辺裕太、槙尾ユウスケ、栗原萌実、高乃麗、ピエール瀧も出席。会見中には、共演者たちが松岡のアニキぶりや稽古場の熱量を語る場面もあった。
高校時代の田中を演じる渡部は、「稽古期間、何度振り返ってみても、松岡さんの漢気とアニキ感の一言に尽きるというか。キャストだけでなく、スタッフの皆さんに対しても常に気を配っていて、コミュニケーションを取ってくださる。ご飯に誘っていただいたり、座長として、主役として、すてきな背中を見せてくださるなっていうのは、本読みの段階から思っていました」と絶賛。
はがき職人仲間を演じる渡辺は、「演出の金沢さんがその日その日に生まれるものを大切にされる方。自由な方々ばかりなので、毎日違うものが生まれる。特に瀧さんが何を繰り出してくるか分からないですが(笑)、その瞬間を楽しみながら頑張りたい」と、現場のライブ感を強調した。
そんな中、松田が「松岡さんが本読みの際に『4月中にせりふが入ればいいよね』とおっしゃっていたのに、その3日後には完璧に入っていた」と明かして会場を沸かせる場面も。
最後に、松岡は初日開幕に向けて「今、逆に新しい作品だと思います。アナログにアナログを重ねた作品です。自分も子供の頃にラジオにはがきを出した経験がある人間です。ですから、その辺をかみ締めながら、その熱を冷めることなくお客さまにお伝えしたいと思います。ぜひお越しになるお客さま、楽しんでいただきたいと思います」と呼び掛けた。
舞台「はがきの王様」は、5月14日から24日(日)まで本多劇場にて上演。さらに、5月28日(木)から30日(土)まで大阪・森ノ宮ピロティホールでも上演される。
◆取材・文=鈴木康道

