マサトの「悪縁」という言葉に背中を押され、あかねはさえこのSNSをブロックし、LINEを徹底的に既読無視。催促メッセージが途絶え、一週間連絡がない**「静寂」**が訪れた瞬間、重い鎖が外れたような解放感に包まれ、悪縁からの卒業を実感する。
縁に囚われていた
さえこが帰った夜、マサトに全てを話した。ドタキャンのこと、ネイルで45分遅刻したこと、ぐずる風香を抱えて泣きそうになった私のこと。
「あかね。もう、一度距離を取ったら? っていうか、縁を切ろう」
マサトは静かに、でも断固として言った。
「10年の付き合い?関係ないよ。その10年間、あかねはストレスと疲労をもらい続けてきただけだ。友達っていうのは、会った後にエネルギーが回復する関係のことだろ?さえこさんと会った後のあかねは、いつも消耗してる。もう風香もいるんだ。自分の時間、体力を削ってまで、悪縁を続ける必要はない」
マサトの言葉は、私の背中を押す最高のカンフル剤だった。そうか、悪縁なんだ。縁を切るのは悪いこと、って思っていたけど、自分を守るために切る縁は、正当防衛なんだ。
距離を取る決意
次の日から、私は思い切った行動に出た。
まず、さえこのSNSをブロックした。見たくもない旦那自慢や、キラキラした独身謳歌アピールを目にするだけで、またストレスが溜まるのは目に見えていたから。
そして、さえこから送られてくるメッセージアプリの返信頻度を極端に減らした。今までは中途半端に優しく、「うん」「そうだね」「大変だったね」と返していたのをやめた。
既読無視、または数日経ってから「ごめん、バタバタしてた」と一言だけ返すようにした。
最初は
「あかね、最近冷たくない?」
「メッセージ見てない?」
「何か怒ってる?」
という催促のメッセージが来た。当然だ。今まで私が彼女の行動を全て受け入れていたから、急に壁を作られて戸惑っているのだろう。
でも、私はひたすら徹底した。彼女からのメッセージを読んでも返さない。

